暗号資産は怖いねえ。なるほど。
大暴落で世界に甚大な被害を与えた韓国産の暗号資産(仮想通貨)「ルナ」(テラ)。
その開発者であり、運営ファウンダーのクォン・ドヒョン(別名ド・クォン:Do Kwon)さんは、「韓国のイーロン・マスク」という異名を取ったこともありますが、あっという間に転落しました。
被害総額は400億ドル(約6兆円)規模と推定されています。
↑クォン・ドヒョンさん(Facebook掲載写真)。「暗号資産の95%は消えるだろう。台無しになる会社を見物するのは楽しい」と発言。ルナ(テラ)を誇り、他の暗号資産を揶揄していたのですが、その「95%」には自身も入っていたようです。
暴落騒ぎが起こったときには、保有する暗号資産を投じて食い止めるなどと述べていたのですが、本当に行われたのかどうかも怪しいところです。
クォンさんは、もうどうしようもなくなって逃亡しました。
暴落が起こったのは2022年05月でした。しかし、その前、04月にはすでにシンガポールを脱出していたのです。
セルビアに逃亡した後に、消息不明に。詐欺の疑いで国際的に指名手配され、インターポールが各国に照会していました。
2023年03月、モンテネグロ首都のポドゴリツァ空港で、指紋情報などによって本人確認した現地警察がクォンさんを逮捕。コスタリカの偽造パスポートを持っていました。
アメリカ合衆国は「韓国のイーロン・マスクを確保したら、身柄は合衆国に寄越せ」としていました。当然ながら、韓国も「韓国に引き渡せ」としていましたので――さあ、どちらが確保するだろう?――だったのです。
「韓国のイーロン・マスク」は韓国希望でゴネる
――で、2024年02月21日(現地時間)、モンテネグロのポドゴリツァ高等裁判所は、クォンさんの「合衆国への送致」を決定しました。
ところが、この期に及んで「合衆国送致」判断について、法廷闘争を行う旨を表明しました。
現地時間、2024年02月21日、クォンさん側の弁護士、ゴラン・ロディッチさんが「モンテネグロ・ポドゴリツァ高等裁判所が、権(クォン)氏の合衆国送致を決定し、韓国からの引き渡し要請を棄却したことに対して控訴する」と『Bloomberg』に語りました。
ゴネだしたわけです。
これは、合衆国と韓国の「量刑」の差が原因と見られています。
合衆国の場合、量刑は青天井で積み上がります。なにせ400億ドルもの被害ですので、「拘禁100年以上はいくのでは?」という予測も出ています。ところが、韓国の場合は「上限で約40年」(経済犯の場合)です。
その上、韓国は先にご紹介したとおり、「濫囚」「濫赦」の伝統があります。たとえ長期間の収監となっても、もしかしたら数年後には監獄から出られるかもしれません。
そのため、クォンさんは「できれば韓国で裁判を受けたい」とゴネていると思われます。この小賢しい若者は何がなんでも合衆国ではなく、韓国に送致されたいのです。
しかし、合衆国では『SEC』や司法省が手ぐすねひいて、この「韓国のイーロン・マスク」を待ち受けています。どうなるでしょうか?
(吉田ハンチング@dcp)