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米国「中国の迂回ルートを潰せ」

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中国の電気自動車メーカー『BYD』が世界一の自動車輸出を達成したので、欧州、アメリカ合衆国は警戒感を強めています。

EUはすでに中国産の電気自動車のダンピング調査に乗り出しており、合衆国でも「IRA」(インフレ削減法)ほかで締め出しの対策を講じています。しかし、実は電気自動車本体だけではないのです。自動車部品でも中国は合衆国市場を蚕食しています。

北米3カ国の自由貿易協定(USMCA)を利用した迂回ルートを構築しています。

つまり、いったんカナダ・メキシコに輸出(あるいは現地で生産)して、そこから合衆国に輸出するわけです。

2024年02月23日(現地時間)、『米国製造業連合会』は「安い中国自動車が合衆国に進出することは、合衆国自動車産業が消滅危機に陥る事件になる可能性がある」とする報告書を出しました。

この中で、合衆国内工場の大量閉鎖と雇用減少が発生する前に、中国自動車輸入の「バックドア」を閉じなければならない――と述べています。

2018、2019年にはいわゆる「301条」規制を用いて、トランプ大統領が中国産製品の関税を付加しましたが、以降、中国企業は迂回ルートの確立に励んできました。

最近、中国最大の電気自動車会社『BYD』はメキシコに新規工場を建設する検討に入りました。それだけではなく、例えば『Tesla(テスラ)』はメキシコに中国の自動車部品企業を誘致しています。すでに『寧波城グループ』などの中国自動車部品メーカーはメキシコ進出を公表しています。

実際、メキシコから合衆国への自動車部品の輸出量は激増しています。以下をご覧ください。


⇒データ出典:『メキシコ全国自動車部品産業協会』

2021年には7.1億ドルでしたが、昨年2023年には10.8億ドルとなり、約1.52倍に増加しました。

これは安価なサプライチェーンをメキシコに複製しようという試みの結果であるといえます。また、関税を逃れようという動きです。

これを潰す必要があります。

(吉田ハンチング@dcp)

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