2024年03月15日、韓国の企画財政部が「2023年の対外直接投資」がどのように締まったのかを公表しました。
対外国投資は「国内から外国へのキャッシュアウト」ですが、その投資が自国へ入ってくるお金を生む「元」になります。ですので、非常に重要です。2023年の対外投資はどうだったのかといいますと……。
以下はそのプレスリリースです。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください/スクリーンショット2023年の海外直接投資額は総投資額基準で633.8億ドルで前年(815.1億ドル)比22.2%減少した。
一方、総投資額から回収額(持分売却、清算など)を差し引いた純投資額は514.3億ドルで前年(647.9億ドル)比20.6%減少した。
年間投資額は第3四半期まで連続して減少したが、第4四半期から回復の兆しを見せた。
業種別では、
金融保険業:256.6億ドル(前年比-15.5%)
製造業:202.5億ドル(前年比-19.7%)
不動産業:42.4億ドル(前年比-42.6%)
鉱業:33.8億ドル(前年比+40.1%)
卸売・小売業:25.5億ドル(前年比-2.5%)の順で、鉱業を除く全ての業種が前年比で減少した。
(中略)
2023年の海外直接投資の減少は、アメリカ合衆国の金利が’01年以来の最高値を記録するなど、グローバル高金利基調が続く中、中国の景気減速、欧州の地政学的リスクなどが作用した結果だと分析される。
一方、韓国企業のグローバルサプライチェーン再編戦略により、半導体・バッテリーなど先端産業中心の対合衆国投資は続いている。
2023年、韓国の対外直接投資は22.2%減少した633.8億ドルでした。
総投資額から「持分売却「清算」などを引いた純投資額でも20.6%減少の514.3億ドルとなって、減少。
分野別に見ると、ただ一つ「鉱業」だけで投資額が増加しています。これは、中国が資源輸出を嫌がらせて止めるなどして、サプライチェーンの組み換えが必要になったためと考えられます。中国を外して鉱物資源の安定供給を図るために投資が必要になったのです。
まあ韓国の場合には、ハズレの鉱山開発が多いので、大丈夫なのか――という気がしないでもありません。
面白いのは「地域・国別」の投資金額です。
地域別では、
北米:313.2億ドル(-1.8%)
欧州:106.6億ドル(-32.0%)
アジア:106.6億ドル(-47.3%)
中南米:94.1億ドル(-8.3%)の順で欧州とアジアの投資減少が目立った。
国別では、
アメリカ合衆国:277.2億ドル(-5.7%)
ケイマン諸島:61.7億ドル(-34.9%)
ルクセンブルク:49.5億ドル(-0.1%)
カナダ:36億ドル(-44.3%)の順となった。
中国:18.7億ドル(-78.1%)
対中国の投資は製造業を中心に大きく減少※した。
※’92年以降、初めて上位5つの投資対象国から外れた。
ご注目いただきたいのは「対中国の直接投資の金額」です。
1992年以来で初めて、韓国の対外投資国Topから中国が外れました。また、2023年には対前年比で「-78.1%」も投資金額が減ったのです。
2023年、韓国は中国への投資をわずか「18.7億ドル」しか行いませんでした。まさに「韓国の脱中国」です。リターンがなさそうなので、韓国も中国からバイバイしようとしています。
習近平さまに怒られないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)