2024年04月19日、韓国の産業通商資源部が面白いプレスリリースを出しています。
安徳根(アン・ドックン)長官が『韓米財界協会』 のEvan Greenberg(エバン・グリーンバーグ)会長(訪韓中)と面談したのですが、その中身が興味深いのです。
韓米財界協会会長と韓米協力の促進方策を議論
– 米韓相互互恵的な産業生態系構築のための民間の役割拡大要請
– 対米投資中の韓国企業のビザ難解消および対韓投資の拡大を要請産業通商資源部(以下、産業部)の安徳根(アン・ドックン)長官は04月17日(水)午後、訪韓中のエバン・グリーンバーグ(Evan Greenberg)韓米財界協会会長と面談を行い、韓米間の先端産業、サプライチェーン、エネルギーなどの分野における協力深化方策について意見を交換したことを04月19日(金)に明らかにした。
安徳根長官は、内需市場が小さく、輸出中心の経済構造を持つ韓国は、米国のような核心パートナーと一緒に相互互恵的な産業生態系を構築することが非常に重要であると言及し、政府と韓米財界会議など民間の協調が重要であると強調した。
また、先週、ワシントンD.C.を訪問し、合衆国商務省・エネルギー省長官らと会談を行い、
▴韓国投資企業に対する差別なく十分なインセンティブの付与、 先端産業・サプライチェーン協力、
▴原子力・クリーンエネルギー・液化天然ガス(LNG)などのエネルギー分野での協力拡大方策などを議論したと明らかにし、民間レベルでの韓米協力拡大努力を求めた。
エバン・グリーンバーグ会長は、韓国は革新と創造性を基にこれまで驚異的な成長を遂げてきたと評価し、最近、韓国企業の対米投資の増加を印象深く見ていると言及し、協力が徐々に強化されることを強調した。
安長官は、対米投資中の韓国企業が現地従業員派遣のためのビザ発給に苦労していると言及し、これに対する民間レベルの関心と支援を要請した。
また、安長官は、グローバルサプライチェーンの不確実性が大きい中、韓国は安全で安定的な投資環境造成のために努力していることを強調し、韓国への投資拡大を要請した。
「内需市場が小さく、輸出中心の経済構造を持つ韓国……」と自身で述べていますが、正しい認識です。ただ「内需市場が小さい」のは「自分のせい」が大です。
例えば『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)は以前から「内需を大きくしないといけないよ」と指摘してきました。しかし、韓国はそれを怠り、ここまできました。
人口がもう「減少していく一方」と明らかになっていますので、今からやっても間に合いません。
ワシントンD.C.で商務省、エネルギー省長官などと面談したという文脈で出てくる「十分なインセンティブの付与……」は、要は「韓国企業にも補助金を出せ」――という話です。
合衆国の首都まで行って「補助金を出せ」と交渉した――と『韓米財界協会』のエバン・グリーンバーグ会長に開陳したわけです。
エバン・グリーンバーグ会長は、「韓国は革新と創造性を基にこれまで驚異的な成長を遂げてきた」と述べたことになっていますが、これは完全にリップサービス。
こういうリップサービスを真に受けて「オレはスゴイ。合衆国に認められている」と言い出すのが、韓国の皆さんの真骨頂です。韓国の皆さんにはお世辞なんか言わないほうがいいのです。
「ビザの発給で困ってる」という話は置くとして、結びが「韓国への投資拡大を要請した」ですから、やっぱり「お金くれ」です。
「技術くれ」が露骨に入っていないだけマシですが、「米国よ、これが“韓国のお金くれ”だ」みたいな文書です。「大朝鮮たる中国」の政府機関から出てくる文書にとてもよく似ています。
(吉田ハンチング@dcp)