韓国の半導体企業においては、『サムスン電子』よりも『SKハイニックス』の方が有望なんじゃないのか?――という見方が広がっているようです。
株価の推移に差がついているのです。まず『サムスン電子』は以下になります(日足/チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
2024年05月24日の終値は「7万5,900ウォン」。上掲のとおり、05月09日以降は下落トレンドで、05月24日に大きくギャップダウンしました。24日だけで前日より3.07%下落しています。2024年01月03日以来最大の下落幅でした
次に『SKハイニックス』が以下です。
2024年05月24日の終値は「19万8,600ウォン」。05月03日以降も上昇トレンドを続けました。24日には下落しましたが、小幅で止まっています。
『Reuters(ロイター)』による「『サムスン電子』のHBMが『NVIDEA』のテストに合格していない」という報道が効いた部分もあるでしょうが、それより前に『サムスン電子』と『SKハイニックス』の株価推移は差がついています。
『Bloomberg』のチャートで両社の直近1カ月の株価推移を比較すると以下のようになります。
『サムスン電子』:-3.44%
『SKハイニックス』:+10.46%⇒参照・引用元:『Bloomberg』「サムスン電子」
直近1カ月では、『サムスン電子』は下がっているのですが、『SKハイニックス』は10%以上もアゲているのです。
外国人投資家の売買動向にも露骨な差が見られます。2024年05月09日以降、24日までの純買収金額は、
『サムスン電子』:-1兆1,670億ウォン
『SKハイニックス』:+1兆1,920億ウォン
※データ出典:『韓国取引所』
『サムスン電子』を売却してそのまま『SKハイニックス』に乗り換えたような売買動向です。市場の判断は、『SKハイニックス』に軍配を上げた格好となっています(少なくとも直近では)。
HBMに関していえば、『サムスン電子』は「顧客と供給協議完了」としていたのです。ところが、ふたを開けてみると「テストに合格していませんでした」と報道されたのですから株価が下がっても仕方ありませんね。
(柏ケミカル@dcp)