中国共産党の役人は収賄が常態化しています。中国共産党にコネクションとお金を贈らないと物事がスムーズにいかないのが中国共産党が支配する社会。
習近平さんは「反腐敗運動」を展開して、汚職役人を成敗――なんていっていきましたが、これは政敵を蹴り落とすためのスローガンであって、清廉潔白な社会を築こうなどという目的ではありません。
中国共産党が甘い汁を吸うためにできた組織なので、誰もが収賄を行っており、「反腐敗運動」に引っかからない者はいません。叩けば全員がほこりが出る体ですので、政敵を蹴落とすのにちょうどいいツールなのです。それ以上の意味はありません。
そのため、習近平さんを戴く中国共産党の支配に邪魔になる者は、見せしめのように引っくくられて裁判にかけられます。
中国共産党の地方役人がいくら収賄していたか?
張瀚時という人物が――貴州省畢節市大方県の組織部部長、県長、県委員会書記などの職務に就いていた2003年から2018年にかけて、収賄を行っていた――として裁判にかけられました。
その裁判のときの法廷映像や賄賂のリストがネット上に流出しています。
収賄リストというのが以下のです。ご覧ください。とても長いので、誠に恐縮ですがず~っと下にスクロールしてください。
全部で84人から合計195.5万元(約4,142.6万円)の賄賂を受け取って、関係者の昇進や異動を助けたそうです。
※円換算は2024年10月05日の「1元=21.1円」で行いました。
中国共産党支配の下、贈収賄の拡大再生産が行われる!
15年余りの期間で、計4,142.6万円というのは少ないと思われるかもしれませんが、これは貴州省が中国一ビンボといわれる地方政府であること、また張瀚時さんが「県」の官僚に過ぎなかったことなどが影響していると思われます。
実際Google Mapで見てみても、何にもないようなところです。
↑貴州省畢節市大方県の場所。PHOTO(C)GoogleMap
上掲のとおり、大方県というのは「烏江の上流域、標高1,800mの高地に位置する。漢族のほかにイ族、ミャオ族などの少数民族が居住する」というド田舎です。
このような、恐らく貧しい土地で「4,142.6万円」も収賄したというのは、どれだけ酷い役人なんだよ!という評価の方が正しいのではないでしょうか。
中国というのは、いまだに地方の小役人が賄賂で私服を肥やし放題という『水滸伝』まんまな状態をやっているのです。108人の好漢はいませんから、現在の方が事態はより深刻です。
この中国共産党の小役人・張瀚時さんは、自身の収賄についての裁判で、
「私の事件の処理については、大きな環境や社会的風潮を考慮すべきです。
私は率直に全てを打ち明けましたので、重い処罰を受けるのは不公平です。
中国共産党第十八回全国代表大会(十八大)以降は節度を保ち、収賄額は30万元余りにとどまり、全体の6分の1に過ぎません。
また、企業の社長からは一切お金を受け取っていないという点も難しいことですので、判決において寛大な処置を求めます」
と述べています。
凄いというか、呆れる他ありません。「私の事件の処理については、大きな環境や社会的風潮を考慮すべき」というのは、「みんなやってるじゃないか」と言おうとしたのでしょう。
問題は、贈賄した側がいることです。お金を贈って好みの地位につけてもらった人物はどうするでしょう。自分の収賄して同じことをします。贈収賄の拡大再生産です。
こうして中国共産党と政治組織は腐っていくのです。
(吉田ハンチング@dcp)