2025年01月11日、韓国の国土交通部が、『メーデー』民としては容易には信じられないプレスリリースを出しました。
2024年12月29日、韓国『済州航空』7C-2216便の航空事故で179人が死亡しました。何が原因で大勢の人が死亡することに至ったのか――は必ず解明されなければなりません。
事故原因の解明は、2つのブラックボックス、
FDR(フライトデータレコーダー)
CVR(コクピットデータレコーダー)
が鍵になります。
Money1でもご紹介したとおり、FDRとCVRは回収されました。しかし……以下の国土交通部が出した以下のプレスリリースご覧ください。全文を和訳します。
航空・鉄道事故調査委員会(以下「調査委」)は、2024年12月29日(日)09時03分頃、務安(ムアン)空港で発生した済州航空旅客機事故の当日、事故調査団を編成し、機体残骸、エンジン、通信記録および飛行記録装置などに関する情報の収集・分析および現場調査を実施しています。
(航空機情報)済州航空 2216便(バンコク → 務安、HL8088、B737-800型機)
国際民間航空協約 附属書13に基づき、航空機の設計国および製造国であるアメリカの国家運輸安全委員会(NTSB)と合同調査を2024年12月31日から実施しています。
事故当日、調査委は現場で、航空事故の原因究明に非常に重要な役割を果たす音声記録装置(CVR)を外観上無損傷の状態で、飛行データ記録装置(FDR)を電源およびデータ保存ユニット間のコネクターが損傷した状態で回収しました。
CVRは金浦(キンポ)空港に位置する自社試験分析センターでデータを抽出後、音声ファイルに変換(2024年12月30日実施)し、録音記録を作成(2025年1月4日実施)した結果、航空機がローカライザー(航法装置)に衝突する約4分前から記録が中断していたことが判明しましたが、現在は原因を特定できていない状況です。
したがって、CVRの分析結果に対する相互検証を通じて信頼性を確保するため、NTSBと協議し、FDRおよびCVRをアメリカに輸送して共同分析を実施することとしました。
国内でデータ抽出が困難と判断されたFDRおよび相互検証が必要なCVRは、アメリカ・ワシントンにあるNTSB分析室において、調査委の調査官2名が立ち会いのもと、2025年01月07日から11日にかけて迅速にデータ抽出と分析を実施しました。
分析結果、航空機がローカライザーに衝突する直前4分間のCVRおよびFDRのデータがすべて中断していたことが判明し、今後の事故調査過程で、これらのデータが保存されなかった原因を究明する計画です。
※アメリカ現地にいる調査官は2025年01月13日午後に帰国予定。
CVRおよびFDRのデータは事故調査にとって重要な資料ですが、事故調査は多様な資料の調査・分析を通じて行われるため、正確な事故原因の究明に最善を尽くす計画です。
また、調査委は今後、現場調査の完了時点、公聴会、およびそれ以外に必要と判断される場合に、被害者や遺族を対象に、公開可能な範囲内で最大限の情報を提供する計画であり、公正かつ透明な事故調査を目指して努力して参ります。
衝突直前、その4分前からデータが、FDR、CVR共に記録されていなかった――としています。また原因不明となっています。
FDR、CVRの構造上、そんなことがあり得るのか?――と、にわかには信じられない話です。
いよいよ『メーデー』案件です。
(吉田ハンチング@dcp)