小ネタです。誠に申し訳ありません。
韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領がまた外遊に出ています。行き先は、ややこしくなっている中東です。サウジアラビア・カタールを歴訪します。
2023年10月21日にサウジアラビアに到着。さっそくムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アール・サウード・サウジアラビア皇太子兼首相と会談を行っています。
現地の有力紙『Al Riyadh(アル・リヤド)』」のインタビューに応じているのですが(ただし書面インタビュー)、以下のように述べています。
「サウジアラビアの潜在力と韓国の技術を組み合わせれば、相互補完的な協力の可能性は無限大だと思う」
「サウジアラビアの「NEOM」シティのような新都市を建設する過程でも韓国企業が良いパートナーになるだろう。サウジアラビアが新しい未来を切り開く今こそ、両国関係を新たな段階に飛躍させる適期だ」
「昨年11月のモハメド皇太子の訪韓を機に、クリーンエネルギー、石油化学、スマートファーム、バイオなど多様な分野で290億ドル(約40兆ウォン)規模の契約とMOUが締結され、両国の経済協力が製造業などに多様化している」
「伝統的なエネルギー・建設協力を超えて、サウジアラビアは船舶と自動車を一緒に作る緊密な関係に発展している」と説明した。
「韓国はカーボンニュートラル時代への移行を早めるため、原発・水素など高効率の無炭素エネルギー(CFE)を幅広く活用し、炭素捕捉活用貯蔵技術(CCUS)を発展させていきたい」
「この分野でサウジアラビアと協力する余地が大きいと思う。サウジは再生可能エネルギーと天然ガスを基盤に水素生産に強みを持っており、水素経済の実現に向けて両国が一緒に協力していくことを希望する」
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領がサウジアラビアにで出掛けた理由の一つは輸出の促進にあります。中国が左前で、対中国貿易が回復しない韓国にとっては、他の輸出先を見つけなければいけません。
サウジアラビアにおけるインフラ整備事業にいっちょ噛みしたいのです。
尹大統領が言及している「NEOM」シティーというのは、SINDALAH、TROJENA、OXAGON、THE LINEという4つの「地域」にスマートシティー技術を導入した都市を造成しようというビッグプロジェクト。
ちなみに「NEOM」は、「新しい」を意味する「neo(ネオ)」と、アラビア語で「未来」を意味する「Mostaqbal(モスタクバル)」の頭文字から取られています。
尹大統領は、原発の他に「水素」と強調していますが、これだけは突っ込んでおかなければなりません。
韓国には水素についての基礎技術はありません。
世界のトップランナーは日本企業です。Money1でもかつてご紹介したことがありますが、韓国内に造成しようとした水素シティーの基礎技術は全て日本由来です。韓国で独自開発した技術は使い物にならなかったのです。
そんな弱々な、日本頼みの技術力でサウジアラビアにアピールしようというのですから、ある意味大したものです。いかにも韓国らしい話ではありますが。
(吉田ハンチング@dcp)