韓国政府が「三大AI強国に飛躍する」とホラを吹いており、それをスローガンに政府予算をついに「728兆ウォン」に膨らませる――としました。
先にご紹介したとおり、そのAI強国のために「26万枚以上の大規模GPU確保」※と述べています。
(前略)
続く討議において、出席者たちは、韓国における26万枚を超える大規模GPUの確保をはじめとするAIコンピューティング・インフラを大幅に拡充することで合意し、技術協力および人的交流を基盤とした経済・社会全般のAI大転換に志を一つにした。
これは「大韓民国AI高速道路」の中核的な役割を担うものであり、新たなAI企業と雇用を創出し、韓国がグローバルAIエコシステムの中心となる転換点となるだろう。
(後略)
――と述べているのですが、『NVIDIA』のプレスリリースでは25万枚以上のGPUとなっています。
25万枚は『NVIDIA』から提供される――予定ですが、完全に忘れていることがあります。
「電力供給」です。
AIデータセンターや半導体工場の増設などで産業用電力需要が急騰することは間違いありません。

↑『KDCEA』の公式サイト/スクリーンキャプチャー
『韓国データセンターエネルギー効率協会』(Korea Data Center Energy Efficiency Association:略称「KDCEA」)によると、
2024年時点で国内データセンター72個が使用する電力容量:1.08GW
2029年:データセンターが100個以上に増えて電力需要:2.37GW
――になると推測されています(以下参照)。
(C)『KDCEA』
ちなみに、この資料は2025年02月のもので、韓国政府が豪語する「26万枚のGPU」という話が出る前の推定です。
まともに「26万枚のGPU」が稼働をオンすると、これでは済みません。首都圏や蔚山・釜山など一部地域に電力需要が集中して、電力が逼迫する可能性が高くなります。
――であるにもかかわらず、韓国政府は原発稼働ではなく、再生エネルギー利用に舵を切っています。また何度もご紹介しているとおり、送電網など韓国の電力インフラは弱々なのです。
「大韓民国AI高速道路」なんていってますが、それは「電力不足で動きませんでした」みたいなことになりませんかね。
(吉田ハンチング@dcp)







