
2025年11月12日、『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は、『Bloomberg』のインタビュー取材で「当局が過度のボラティリティーを確認した場合、市場に介入する用意がある」と述べましたが、このときに「最近の為替レートの動きは、大部分が国内居住者の海外投資に左右されている」と指摘しています。
韓国内の投資家が「ウォン売り ⇒ ドル買い ⇒ 海外資産への投資」を行い、これがウォン安に大きく影響している、という指摘です。
実際、どのくらいの資金が投資において、韓国から外国に流出しているのかを見てみましょう。
韓国の国際収支統計は、2025年09月分まで公表されています。毎度おなじみの『ECOS』のデータを見て、直接投資と証券投資の金額を確認してみると、以下のようになります。

↑黄色のマーカーで示している左の列が直接投資、右の列が証券投資。
2025年01~09月累計
直接投資:205億9,710万ドル
証券投資:603億9,130万ドル
小計:809億8,840万ドル
外国資産が約809.9億ドル増加していますが、これはキャッシュアウトです(韓国から外国に投資してお金が出ていったので外国資産が増加した)。
確かに巨額です。
李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は(基本)間違ったことはいわない人なので、総裁が指摘するなら、これがウォン安を進行させている大きな原因の一つです。
(吉田ハンチング@dcp)






