2026年02月04日、アメリカ合衆国・ワシントンD.C.で54カ国と欧州委員会が参加する「重要鉱物閣僚会議」が開催されました。

↑2026年02月04日、重要鉱物閣僚会議で発言する合衆国・バンス副大統領。
この会合で『FORGE』 = Forum on Resource Geostrategic Engagement(資源地政学的関与フォーラム)の発足が決まりました。
バンス副大統領は、中国によるレアアースをはじめとする重要鉱物について「最低価格を決めようじゃないか」というプランが開陳されました。これは非常に興味深い提案です。
中国が国家ぐるみで安く売っているのが問題!
中国はレアアースおよび重要鉱物で、
採掘
精錬
加工
を国家主導で一体化させています。その結果、
利益が出なくても生産を続けられる
国際価格を人為的に押し下げられる
――という状態を作っています。
これは典型的な「戦略的ダンピング(国家補助金つき)」です。そもそもが国有企業が当たっているのです。
結果として、合衆国・豪州・カナダ・EUなどの鉱山・精錬所が「価格が安すぎて採算割れ」⇒撤退 となり、西側はますます中国依存という悪循環に陥ります。
つまり問題は、「中国がやっすい価格で重要鉱物を販売していること」です。自由主義陣営国が「重要鉱物の採掘・精錬・加工」を事業として成立する価格を保証しなければならないのです。
合衆国が出してきた解が「価格フロア」です。
公的に発言したのは、合衆国副大統領のJ.D.Vance(バンス)さんです。
重要鉱物の価格フロア制度(minimum price floor system)を導入する計画を示し、参加国とともに 重要鉱物の貿易圏(trade bloc)を形成する意向を明らかにしました。
早い話が、一定価格以下では「売れない/買わない」仕組みを同盟圏で作るという内容です。
具体的には、合衆国+同盟国(G7・豪州など)が、「この価格を下回る条件では、合衆国および同盟圏は“調達・融資・保証・長期契約”を行わない」とし、中国を締め出すのです。
西側の鉱山・精錬が採算ラインを確保すること
投資が戻る
サプライチェーンが復活すること
――という結果を狙っています。
これは市場介入ではありますが、すでに中国が国家ぐるみでダンピングを行っているわけなので、「自由市場を守るための不自由な措置」という理屈になります。
「価格上限」ではなく「下限」――というのがミソです。
「安すぎるのを許さない」という措置で、「中国が安くしすぎること」を標的にしているのです。
まだ提唱されたばかりで検討されている段階ですが、これは「同盟圏のブロック化」を意味し、伝統的な「自由市場派」からは敬遠される考え方です。
しかし、中国による重要鉱物を押さえられている状況を突破するためなら、トランプ政権は躊躇しないでしょう。もちろん日本にとっても大きな影響がある話です。
『FORGE』の先行きを注視しなければなりません。
(吉田ハンチング@dcp)





