韓国「法務部長官」候補もやっぱり火だるま! ⇒ 李在明の裁判をチャラにしたい飲酒運転前科持ち&収賄疑惑

広告
おススメ記事

2026年09月15日、韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんが、次の法務部の部長(長官)に指名した金勝源(キム・スンウォン)さんの国会人事聴聞会が開催されました。


↑家族の疑惑を突っ込まれて涙ぐむ金勝源(キム・スンウォン)さん。

政府省庁の長官になるためには、この人事聴聞会をかいくぐらねばなりません。長官につけるかどうかは国会で決めるわけではなく、指名・任命はあくまでも大統領の専権事項。

しかし、ずいぶん前の先記事でご紹介したことがありますが、韓国の人事聴聞会は熾烈という他なく、多くの候補者がここで火だるまになります。あまりにも苛烈な追い込みのため、指名を辞退する人も出るほどです。

今回の金勝源(キム・スンウォン)さんですが、彼も火だるまとなりました。

これまた先にご紹介しましたが、そもそもこの金勝源(キム・スンウォン)さんは、李在明(イ・ジェミョン)さんの「裁判を全部チャラにしょう」と動いていた人物なので、与党に転落した『共に民主党』からすれば、まさに不倶戴天の敵。

李在明大統領の事件について「公訴取消」を求める『共に民主党』議員の集まりで共同代表を務めました(後述)。

「生かしては返さん」みたいな勢いで、人事聴聞会でも猛烈な非難を行いました。

――では、実際の「国会法制司法委員会で行われた金勝源(キム・スンウォン)法務部長官候補の人事聴聞会」でどのようなやり取りがあってのか、どのような疑念について戦いがあったのかをまとめます。

今回は非常に長文になりますので、ご注意ください。

1.最大の争点――ジェネンセル「新型コロナ治療薬」臨床試験承認への介入

これが今回の核心となりました。

発端は2021年です。『ジェネンセル』が新型コロナ治療薬「ES16001」の臨床試験承認を求めていたところ、事業家の女性・ヤンさんが金勝源氏に働きかけました。

金勝源(キム・スンウォン)sなnは2021年10月12日、当時の金剛立(キム・ガンリプ)食品医薬品安全処長に連絡し、審査を速やかに進めてほしいと伝えました。

そして約2週間後、臨床試験が承認されました。

金勝源(キム・スンウォン)さんが政府『韓国銀行』に働きかけて新薬の審査を速くさせて、その見返りを受け取った――という簡単にいえば贈収賄疑惑です。

検察は金氏を捜査したものの起訴せず、2024年12月に起訴猶予処分としました。

検察自身も「迅速な処理を求めたことだけで違法な請託だったと断定することは難しい」と判断していました。金勝源(キム・スンウォン)さんはこの起訴猶予そのものを不服として憲法訴願を起こしています。

1.野党が突いた最大の矛盾

――ところが、録音記録が問題になりました。

金勝源(キム・スンウォン)さんは食薬処へ連絡する5日前の10月7日、ヤン氏との会話で、

食薬処で承認された瞬間、数千億を稼げるということじゃないか

と発言をしていました(録音が出てきました:データを公開したのはあの韓東勳(ハン・ドンフン)さん/月亭方正似)。

つまり野党側の論理は、

「単なる国民からの苦情・陳情だと言うが、『ジェネンセル』に莫大な経済的利益が発生することを認識していたではないか」

というものです。

さらに問題になったのが、『ジェネンセル』側が提出した実験資料です。

動物実験でハムスターの吐血・死亡などの異常反応があったのに、その内容を削除・欠落した資料が提出されたと裁判で認定されていたのです。

食薬処は14項目について補完データを要求しましたが、その後承認され、実際に第2相試験で93人に投薬されました。

金勝源の回答がまた問題!

金勝源(キム・スンウォン)さんは一貫して、

「承認してくれと頼んだのではない。手続きが遅れているという民願(陳情)を一度伝えただけだ」**

――との説明でした。

具体的には、

・国内治療薬開発が必要な時期だった
・「多国籍企業が国内企業の治療薬開発を妨害しているため審査が遅れている」とヤン氏から聞いた
・公正に手続きを進めてほしいという要請なら伝えてもよいと判断した
・10月12日に食薬処長へ「たった1回」電話した
(回数に関係なく問題です!)
・その後、承認結果の報告を受けるなどの関与はしていない

と答えています。

ところが金民伝(キム・ミンジョン)議員から、動物実験資料の操作について追及されると、

저는 문과입니다(私は文系です)。治療薬の性能については……

と答えました。

そして、薬の安全性・有効性は食薬処の専門職員や諮問委員会が判断する事項だとしました。

この「私は文系だ」が、聴聞会後に最も批判を集めた答弁の一つになっています。

問題は「薬理学を理解していたか」ではなく、国会議員が知人から頼まれて行政機関トップへ直接連絡する際、どこまで相手と案件を確認したのかだからです。これは野党だけでなく、聴聞会後の批判報道でも指摘されています。

2.「申賢栄議員との面会を仲介したのではないか」疑惑

郭圭澤(クァク・ギュテク)議員はさらに踏み込みました。

ヤンさんと『ジェネンセル』創業者の通話録音には、金勝源(キム・スンウォン)さんが当時保健福祉委員だった申賢栄(シン・ヒョニョン)議員と親しいとして、「会う時に一緒に行ってやる」という主旨の話や、「自分が国会議員でいる限り最後まで助ける」という趣旨の発言をしたとのヤンさんの説明が登場します。

郭さんは、

「ヤンさんと申賢栄(シン・ヒョニョン)議員が会うところへ一緒に行ったのか」

と何度も質問しました。

これについて金勝源(キム・スンウォン)さんは明確に、

「行っていません」

と否定しました。

そして「尹錫悦・韓東勲検察の下でどれだけ自分が調べられたと思っているのか」という趣旨で、既に徹底捜査された案件だと反論しています。逆ギレです。

3.金勝源は逆に「検察と韓東勲」を攻撃! 脅迫も披露!

人事聴聞会では、金勝源(キム・スンウォン)さんは防御一辺倒ではありませんでした。

金勝源(キム・スンウォン)さんは、検察内部の捜査資料が無所属の韓東勲(ハン・ドンフン)議員側に渡ったのではないかと問題提起しました。

「検察の内部資料がどうやって韓東勳(ハン・ドンフン)元法務部長官に流れたのか、必ず明らかにしなければならない」

と発言しています。さらに自分への捜査について、

・約2年間
・検事11人が投入された
・通話履歴、後援金口座、金融口座などを調べられた
・20回以上、捜査・照会を受けた旨の通知が来た

――などと説明し、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権下で徹底的に調べられたにもかかわらず起訴されなかった――と反論しました。

そして自身への起訴猶予を「쪼개기 기소(分割起訴)の結果だ」と主張。

長官に就任した暁には「捜査情報が政治利用された経緯について監察する」可能性まで示しました。

いってみれば「オレが法務長官になったら、ひどい目に遭わせてやる」と脅迫したわけです。

ここも批判点になっています。

自分自身の疑惑を審査する人事聴聞会で、将来自分が指揮することになる法務・検察組織に対する監察を示唆したことが適切なのか――という問題です。

4.家族の「発達障害者社会的協同組合」疑惑――金勝源は涙

もう一つ大きく荒れたのがこれです。

金勝源(キム・スンウォン)さんの妻と子供が、発達障害者のための社会的協同組合で働いていました。

野党側は、

・金勝源(キム・スンウォン)さんの妻と子供が合計約3億3,000万ウォンの給与を受け取った
・共同組合が金勝源(キム・スンウォン)さんの選挙区である水原へ移転
・水原市の事業者に選定された
・約8億7,000万~8億8,000万ウォンのバウチャー収入を得た

――として、「家族企業ではないのか」「政治家の家族が公的制度から利益を得たのではないか」と追及しました。

朱晋佑(チュ・ジヌ)議員は非常に強い言葉で、

発達障害児に行くべき金の40%を身内が持っていくのなんて話にならない

――などと批判しました。

身内が(金を)抜き取るのが悪魔だ」という発言まで出て、与党議員が激しく反発し、聴聞会場は騒然となりました。

金勝源は「特恵」ではないと全面否定!

金勝源(キム・スンウォン)さんは「特恵は全くない」と全面否定しました。

妻は『梨花女子大学』特殊教育学科出身で長年発達障害児を世話してきたこと、息子も『延世大学』作業療法学科を卒業してケアの仕事をしていることなどを説明。その上で、

家族組合ではありません
利益のため、金もうけのためにやったものでは絶対にありません

――と述べ、途中で涙を流しました。「いや、金儲けだろーよ」と突っ込みたいところです。

金勝源(キム・スンウォン)さんによれば、水原市は公開募集で6機関を選定しており、金勝源(キム・スンウォン)さんは選定過程に関与していません。

また約8億7,000万ウォンは「補助金」ではなく、障害者に実際にサービスを提供した対価として支払われるバウチャー収入だと説明しています。妻の月平均給与は約350万ウォン、長男は約306万ウォンだったとしています。

野党は水原市の選定過程や後援金資料などについて説明・資料提出が不十分だと批判しています。

5.ジェネンセル事件の令状を棄却した判事の息子を金氏の議員室が採用

これもかなり奇妙な点として追及されました。

『ジェネンセル』創業者に対する拘束令状を棄却した部長判事の息子が、その後、金勝源(キム・スンウォン)さんの議員室で「立法補助員」として働いていました。

野党は「見返り採用ではないか」と疑念を呈しました。

金勝源(キム・スンウォン)さんは「後ろ暗いことがないから公開面接で採用した」と否定。

立法補助員は正規職員ではなく、月100万ウォン程度を受け取って働き、その後入隊したと説明しています。

現時点で、令状棄却と息子の採用との間に対価関係があったことを示す証拠が確認されたわけではありません。

6.李在明大統領の刑事裁判「公訴取消」問題

これは政治的には『ジェネンセル』疑惑に劣らず重要です。

金勝源(キム・スンウォン)さんは過去、李在明(イ・ジェミョン)大統領の裁判について「公訴取消」を求める『共に民主党』議員の集まりで共同代表を務め、今年03月にはラジオで公訴取消が必要だという趣旨の発言をしていました。

ところが法務部長官候補になってから、

検察総長を通じて公訴取消を指揮する考えはない

――としています。どこまでアテになるやら――です。韓国の国会議員は平気でウソをつきます。

朴亨修(パク・ヒョンス)議員はこの変化を追及し、「李在明(イ・ジェミョン)大統領救済のための法務部長官ではないか」という主旨で批判しました。

金勝源(キム・スンウォン)さんの回答は、

「特検法に公訴取消条項を入れることには最初から反対した」

――とした上で、以前の発言は国会議員として「捏造起訴」に対する国民的懸念を表明したもの、現在の発言は法務部長官候補という公職を念頭に置いたものだと説明しました。

このような人物をどこまで信用できるのか、非常に疑問です。

7.「国民の力を違憲政党として解散させるのか」と直球!

これも質問されました。

金泰圭(キム・テギュ)議員から『国民の力』に対する違憲政党解散請求を進めるのかと問われると、金勝源(キム・スンウォン)さんは、

「そのように言ったことはない」

――と否定。

政党解散は政党活動の自由を根本的に制限する制度であり、関連問題が提起された場合には憲法裁判所の決定趣旨などに照らして検討する、という立場を示しました。

8.過去の飲酒運転と子供の偽装転入

これについては、金勝源(キム・スンウォン)も事実関係そのものを否定していません。

過去の飲酒運転歴と、子供の教育目的で実際の居住地と住民登録住所を異ならせた偽装転入について認め、謝罪しています。

ここは『ジェネンセル』のような「疑惑」ではなく、本人が認めている事実です。

特に法執行を所管する法務部長官であることから、人事聴聞会を受けて2026年09月16日、あの참여연대(参与連帯)』が、

飲酒運転、偽装転入、食薬処への不正請託疑惑などを挙げて「法務部長官として不適格」

――との見解を公表しました。

これは重要なポイントです。

『参与連帯』は韓国を代表する進歩・改革派の市民団体で、長年にわたり検察権の縮小、検察改革、司法改革を要求してきました。その団体が「不適格」としたのです。

9.聴聞会そのものにも重大な問題――「証人ゼロ」って何だ?

今回の聴聞会を評価する上でこのポイントは外せません。

約14時間に及んだにもかかわらず、証人・参考人は一人も出席しませんでした。

そのため、

・ヤンさん
・『ジェネンセル』関係者
・食薬処関係者
・社会的協同組合関係者
・水原市関係者

――などに直接確認することができませんでした。

結果として、

野党「こういう疑惑がある」
金勝源(キム・スンウォン)「違う」
与党「検察が既に捜査している」

――という構造から大きく進みませんでした。

韓国メディア『NEWSIS』は聴聞会を「証人0人」と表現し、主要疑惑が解消されなかったと報じています。『ソウル新聞』も社説で、疑惑がそのまま残ったと批判しました。

10.世論はどうなっているか

金勝源(キム・スンウォン)さんを法務部長官に指名――という人事について、李在明(イ・ジェミョン)政権にとってかなり厳しい数字となっています。

『KSOI』が09月14~15日に全国18歳以上1,001人を対象に無線ARS方式で実施した調査では、

金勝源氏の任命に――、

反対:52.1%
賛成:25.1%

でした(95%信頼水準、標本誤差±3.1ポイント)。

つまり、聴聞会前後の時点で反対が賛成のおよそ2倍です。

しかも『国民の力』だけでなく、進歩系市民団体とされる『参与連帯』も「不適格」と判断しています。

一方、『共に民主党』はまったく逆で、

重大な欠格事由は確認されなかった

――という立場です。法制司法委員長の徐瑛教(ソ・ヨンギョ)さんらは報告書採択を進める考えを示しています。要するに、この疑惑の人物を正式に法務部の長官に任命する――方向に進んでいるわけです。

飲酒運転前科持ちを法務部長官にするつもり!

長い旅にお付き合いをいただきました。

――総括します。

今回の聴聞会で「金勝源(キム・スンウォン)さんの疑惑が晴れた」とは決していえません。

❶金勝源(キム・スンウォン)さんが食薬処長へ直接連絡したこと自体は事実。
❷『ジェネンセル』承認が巨額の経済的利益につながり得ることを金氏が認識していたことを示す録音が問題になった。
❸しかし金勝源(キム・スンウォン)さんは「承認要求ではなく、公正・迅速な手続きを求める民間の請願の伝達だった」と否定。
❹検察も過去に「請託そのものを違法と断定しにくい」と判断している。
❺ところが証人・参考人ゼロだったため、ヤンさん、食薬処、ジェネンセルなど第三者への反対尋問的な検証ができなかった。
❻家族協同組合、判事の息子の採用、飲酒運転、偽装転入、公訴取消をめぐる過去の言動など別の問題も残った。
❼このため野党だけでなく、あの『参与連帯』も不適格と批判している。
❽それでも大統領府・民主党は「重大な欠格事由は確認されなかった」として任命手続きを進める姿勢を示している。

という状態です。

特に今後を見るうえで重要なのは、17日の法司委で聴聞報告書を民主党がどう処理するかと、18日前後に李在明大統領が金勝源(キム・スンウォン)さんについて何を述べるかです

支持率激減を見た李在明(イ・ジェミョン)さんは2026年09月18日に記者会見を行うと表明しています。

先にご紹介したとおり、龍慧仁(ヨン・ヘイン)さんは世論悪化の中で結局「辞退」しましたが、金勝源(キム・スンウォン)さんについては16日夜時点で「任命に進める方向」で進行しています。

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました