アメリカ合衆国と韓国の間で「対米戦略投資」2,000億ドルの問題がまだくすぶっています。
❶テキサス州の6GW級ガス発電事業=約223億ドル
❷大型原発8基=1,200億ドル
❸アラスカLNG事業=540億ドル
❶~❸の合計が1,963億ドル、ざっくり2,000億ドルになります。
合衆国のトランプ大統領は、全部「決定だ」と述べていますが、韓国政府は抵抗を続けています。❷の原発建造についても、詳細はいまだ決まっていないという態度を崩していません。
2026年10月01日、合衆国の原発企業『ウェスティングハウス』が、本件に関連するプレスリリースを出しています。韓国側の説明が的確なものなのかを確認する意味がありますので、以下に全文を和訳しておきます。
米韓の枠組みにより、合衆国内でのウェスティングハウスの原子力技術の導入が前進
2026年10月01日合衆国内での新規原子炉建設を支援するため、韓国が最大1,200億ドルを投資することを枠組みで約束
本日、アメリカ合衆国政府(以下「合衆国政府」)と韓国(以下「韓国」)との間で締結された、合衆国におけるウェスティングハウスの技術導入を支援するための新たな戦略的枠組み合意を歓迎した。
この枠組み合意では、合衆国内に大型原子炉8基を建設するための資金調達を支援する目的で、韓国が最大1,200億ドルを投資することを約束しています。
8基には、ウェスティングハウスのAP1000原子炉6基と、ウェスティングハウスの技術も取り入れた韓国のAPR1400原子炉2基が含まれます。
これらの原子炉は、合衆国政府が指定する連邦政府の用地に、両国企業の能力と専門知識を活用して建設される。
この枠組み合意は、合衆国内に新たな原子炉8基を建設するための明確な道筋を示すものであり、その中には、合衆国連邦政府の用地に建設される、各2基の原子炉を備えた3カ所の発電所、計6基のウェスティングハウス製AP1000原子炉が含まれます。
さらに、合衆国連邦政府の用地に建設されるAPR1400原子炉2基についても、この枠組み合意の一環として資金が提供されます。
『ウェスティングハウス』は、これらの原子炉に関して、前払い金を受け取るほか、一定の業務範囲が保証され、燃料製造サービスを提供する契約も獲得する。
この新世代の原子炉を連邦政府の用地に設置することは、人工知能(AI)による需要を含め、増大する合衆国のエネルギー需要に対応するために必要な電力インフラとコンピューティング・インフラの整備を支援する戦略的な機会となります。
この枠組み合意には、韓国が『ウェスティングハウス』の株式の5~10%を取得する中核的な出資も盛り込まれており、ウェスティングハウスの技術の長期的な成長と導入に向けて、関係当事者の利害をさらに一致させるものとなっています。
ブルックフィールド・アセット・マネジメントの最高経営責任者(CEO)、コナー・テスキーは次のように述べました。
「本日の発表は、合衆国が新たな原子力発電設備を建設する上で、世界で最も魅力的な市場の一つである理由を改めて示すものです。
合衆国と韓国の能力を、『ウェスティングハウス』の先進的な原子力技術と結び付けることで、多額の資本を動員し、大規模な導入を加速させることができます。
ブルックフィールドには、合衆国経済を支える重要インフラへの長年にわたる投資実績があります。合衆国の原子力産業の拡大を支援するため、パートナー企業と協力していくことを楽しみにしています」
『ウェスティングハウス』の社長兼最高経営責任者(CEO)、ダン・サムナーは次のように述べました。
「本日の発表は、合衆国の原子力エネルギーの将来と、合衆国と韓国の長年にわたるパートナーシップにとって、決定的に重要な節目となります。
今回の発表は、原子力エネルギーの導入における『ウェスティングハウス』の戦略的重要性も改めて示しています。
当社は、深いエンジニアリングの専門知識、原子力分野における技術革新の確かな実績、そして合衆国内および世界各地で先進的な原子炉技術を提供してきた比類のない経験を有しています」
合衆国における新世代の原子力発電能力の構築
本日の発表は、2025年10月に合衆国商務省、『ウェスティングハウス』、および同社の株主であるブルックフィールドとカメコとの間で発表された戦略的パートナーシップに続く、次の段階となるものです。
このパートナーシップは、合衆国内の連邦政府用地に、少なくとも800億ドル相当のウェスティングハウス製原子炉を建設するための資金を提供することを目的としています。
今回の枠組みと資金拠出の約束は、2026年06月に合衆国エネルギー省が発表した戦略的パートナーシップとは別個の、明確に区別されるものです。
エネルギー省のパートナーシップには、製造・調達に長期間を要する品目の購入を支援するための、175億ドルの条件付き融資枠が含まれています。
これらの枠組みは全体として、電化、国内産業の再工業化、AIおよびコンピューティング・インフラの整備によって急速に増大する、信頼性が高く安全な電力への需要に対応するため、原子力発電能力を大幅に拡大するという合衆国の取り組みを支えるものです。
本取引の条件には法的拘束力がなく、最終交渉の対象となる。
ご注目いただきたいのは、「この枠組み合意には、韓国が『ウェスティングハウス』の株式の5~10%を取得する中核的な出資も盛り込まれて」いる――と明らかにしている点です。
ただし、どこで落着するもかは不明です。
(吉田ハンチング@dcp)





