「電機メーカー」という言葉があります。テレビ・冷蔵庫・洗濯機などのいわゆる「家電」、発電機・変圧器などの「重電製品」、またコンピューター、スマホ、MRI・CTといった医療機械、これらの電気機械を手掛けるメーカーは「電機メーカー」というくくりに入ります。
日本にはソニー、東芝、NECといった世界的に有名な電機メーカーがありますが、主要電機メーカーのうち最もお金を稼いでいる企業はどこでしょうか? 『週刊東洋経済』(2017年11月18日号)に「三菱電機、最高値圏突破の条件」という興味深い記事がありましたので、記事内のグラフを引用(P.119より)してみましょう。
ここ10年の実績(純利益の合計)を見ると、東芝、ソニー、パナソニック、シャープといった家電でも有名な電機メーカーが赤字に沈む中、「三菱電機」がトップに立っています。
●三菱電機の中間決算(2017年4-9月期)
売上高:2兆763億円(前年同期比5%増)
営業利益:1,492億円(前年同期比23%増)
税引前純利益:1,852億円(前年同期比50%増)
純利益:1,311億円(前年同期比48%増)
1株当たり純利益:61円10銭(前年同期比48%増)
前年同期比で見ると、売上は5%しか増えていないのに、純利益では50%も増加しています。これは、前期に比べ「確実に利益が出る商売」にフォーカスしていることを意味しています。
「産業メカトロニクス」(売上:前年同期比14%増)、「電子デバイス」(売上:前年同期比15%増)のセグメントでの躍進が目立ち、製造業の設備投資が増加しているのを背景に、サーボシステム・FA関連が絶好調とのこと。三菱電機は、家電ジャンルでの退潮の影響を受けることなく、堅実に稼いでいる電機メーカーといえるでしょう。
⇒データ引用元:『三菱電機株式会社』「決算概要・決算短信」
http://www.mitsubishielectric.co.jp/ir/data/financial_result/index.html
(柏ケミカル@dcp)