韓国政府は2021年度555兆ウォンという非常に大きな予算案をまとめましたが、これによって赤字国債の発行額も約90兆ウォンとなり、韓国政府の債務(借金です)も史上最大の金額に膨れあがります。また2022年には債務総額が「1,000兆ウォン」を超える予定です。
「ロールオーバーできなくなった時点でおしまい」の道をひた走っているわけですが、さすがに韓国メディアから「大丈夫なのか」という声が上がっております。
この記者からの懸念の声に対する「経済の司令塔ツートップの一人」※1洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官の発言を、韓国メディア『毎日経済』が報じています。
これをご紹介します。
(前略)
国家債務が一定レベルを超えると、財政の健全性の悪化に国家信用格付けが低下することがある。去る02月、世界的な信用格付け会社『フィッチ』は、韓国政府との年次協議の場で「GDP比国家負債比率が2023年に46%まで増加する場合、中期的な国家信用格付けに下方圧力として作用する」と明らかにしている。
これに対して洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼記載部長官は、「政府も債務比率が増える速度を警戒しており、債務比率が増えただけ財政の健全性の確保対応策も一緒に設け、信用格付けの変動がないように努力する」と述べた。
韓国は「格付け」に対して異常に神経質ですが、これは格付けが下がると債券や国債などを発行する際に「リスクが高い分、利率を上乗せしなかればならない」ためです。要は「借金の利息が高くなるから」という理由です。
世界三大格付け会社の『フィッチ』が述べたという「対GDP国家負債比率が2023年に46%まで増加する場合」という条件は、もう超えることが判明しています。
あくまでも予測ですが「2023年の時点で政府債務は1,196.3兆ウォン」「対GDP国家負債比率:54.6%」になるからです。
ですので、大変に残念なことに韓国の格付けは低下することが見えています(格付け会社にネゴネゴしてなんとかなるものでもないでしょう)。
で、どうするのかというと……上掲の洪副首相の発言です。
「財政の健全性の確保対応策も一緒に設ける」としていますが、それが具体的にナニなのかについては触れていません。つまり「ない」ということです。韓国の皆さんは暗い気持ちになるかもしれません。
※1もう一人は『韓国銀行』の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁)
(吉田ハンチング@dcp)