韓国政府が無茶な予算を組むために赤字国債を発行し続けています。そのため、ご紹介してきたように政府債務は莫大に膨れあがっております。
この国債大量発行のせいで外国人投資家も国債先物を売るという強烈な動きに出ており、市場関係者も「大丈夫なのか」と懸念を示しているのです。
『韓国銀行』が国債を買うと宣言!
2020年09月08日、とうとう『韓国銀行』が「2020年末まで5兆ウォン規模の国債買い入れを行う」と表明しました。
『韓国銀行』のプレスリリースから以下に引用します。
『韓国銀行』は、今年末までに計5兆ウォン規模の国債単純買い入れを実施することにした。
コロナ19再拡散などで金融市場の不確実性が大きくなった上に今後国債発行が拡大すると予想されており、これに伴う債権需給不均衡と市場金利の変動を先制的に緩和することが目的である。
(後略)⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「韓国銀行、国債単純買い入れ拡大実施」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
買い入れは金融機関から競争入札方式で行い、何枚買うかなどは入札実施の前日に発表するとのこと。
「財政ファイナンス」ではありませんか?
政府が発行した国債を中央銀行が直接買い入れて政府の財政を支えることを「財政ファイナンス」といいますが、これは財政の緩みをもたらすものとして厳に戒められています。
財政ファイナンスは普通「法律で禁止」されています。日本でもそうです(財政法)。
つまり国債をお金の代わりにするな、ということです。
『韓国銀行』の今回の発表は、直接買い入れでないにしろ、「国債発行の増大に市場が耐えられない。さらに発行増が見込まれるので、うちが買わないと仕方がない」みたいな話です。
いわば「ワシが討って出る!」というか、「ワシが買ったる!」みたいな宣言です。これは極めて「キミが刷ったらボクが買うよ」という財政ファイナンスっぽい話です。もちろん既存の国債を買うのですが、『韓国銀行』が買わないと市場に国債があふれちゃうよ、というわけなのですから。
『韓国銀行』による事実上の財政ファイナンス宣言ではないでしょうか。
大変に面白い状況ですので、これは注目に値します。
(松田ステンレス@dcp)