2020年11月27日、「韓国取引所」(KRX)から面白いデータが出ました。個人投資家が11月は累計「4兆4,710億ウォン売り越している」というのです。
まず、以下のKOSPI(韓国総合株価指数)の「月足」チャートをご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用)。「月足」ではローソク足1本が1カ月間の値動きを示します。
2020年、コロナ禍が深刻度を増すに従って株価は急落し、3月には「1,400台」に達しました。ここが底で急上昇し、株価がコロナ前まで戻しました。
また、09月、10月と上げ渋り、株価上昇もここまでかと思われたのですが、ご覧のとおり11月に急騰、長い陽線を作っています。
しかし、個人投資家はこの11月にここまで4兆4,710億ウォンの売り越しなのです。
韓国の個人投資家の買い越し額は「62兆」に達する!
2020年、個人投資家は一貫して買い越しで韓国株式市場を支えてきました。以下がその履歴です。
01月 | 6兆2,725億ウォン | 買い越し |
02月 | 6兆387億ウォン | 買い越し |
03月 | 11兆4,900億ウォン | 買い越し |
04月 | 5兆5,312億ウォン | 買い越し |
05月 | 5兆606億ウォン | 買い越し |
06月 | 5兆2,952億ウォン | 買い越し |
07月 | 3兆8,742億ウォン | 買い越し |
08月 | 7兆6,898億ウォン | 買い越し |
09月 | 7兆6,287億ウォン | 買い越し |
10月 | 3兆2,159億ウォン | 買い越し |
小計 | 62兆968億ウォン | 買い越し |
2020年01-10月の累計でなんと「62兆968億ウォン」の買い越しになります。ところが、11月に一転「約4.5兆ウォンの売り越し」です。
これは個人投資家が利確(利益確定)に走った結果だと思われます。また、12月も個人投資家の売買動向は売り越しになると見込まれています。しっかり利益を確定して新年を迎えたい――と考えるだろうからです。
対して外国人投資家は売り一辺倒だったのが買い越しに転じているのですが。
(吉田ハンチング@dcp)