05月26日、トルコのエルドアン大統領が「ドルやユーロの貯蓄をトルコリラに換える」よう国民に要請する声明を出しました。
トルコリラの急落に歯止めをかけるためですが、05月28日・29日とトルコリラはやや持ち直して、以下のように「リラ高」方向へと触れています(チャートは『Investing.com』より引用)。
国民に呼びかけた効果があったというところでしょうか。しかし、これがいつまでも続くわけはないので、どこかでまたトルコリラ安のトレンドが強まる可能性は高いと考えられます。
なぜなら新興国からアメリカへ資金を移動する大きな流れがあるからです。また、大統領が何を言おうが、自分の大事な貯蓄の価値が下がっていくことに耐えられる人はそれほどいないでしょう。
それよりもむしろ、トルコリラ安のトレンドがもう止められないと感じた国民が雪崩をうって外貨に交換することが想定できます。これが起こると致命的な事態となるでしょう。
(柏ケミカル@dcp)