2020年の結果をご紹介する【2021年版】です。
『韓国銀行』から「2020年決済通貨別輸出入」というデータが公表されました。これは、韓国が輸出入での決済にどの通貨を用いたのかを調査したもの。韓国のウォンはローカルカレンシーですから、輸出入でウォンはほとんど使われません。
全体で見ると、やはり世界の基軸通貨、アメリカ合衆国のドルが圧倒的に多く、以下のようになっています。
韓国の「輸出」決済通貨
ドル:83.6%
ユーロ:6.2%
円:2.9%
人民元:2.0%
ウォン:2.5%
その他:2.8%
ドル:83.6%
ユーロ:6.2%
円:2.9%
人民元:2.0%
ウォン:2.5%
その他:2.8%
注目していただきたいのは「人民元」です。他の通貨が対前年比で0.1%ほどの変動しかないのに、人民元だけは「0.2%」増加しているのです。ぐっとレッドチームに近付いたかもしれません。
面白いのは地域別のデータです。中国を見てみると以下のようになっています。
韓国の対中「輸出」決済通貨
ドル:87.7%
ユーロ:0.4%
円:1.1%
ウォン:3.3%
人民元:7.4%
その他:0.1%
ドル:87.7%
ユーロ:0.4%
円:1.1%
ウォン:3.3%
人民元:7.4%
その他:0.1%
韓国の対中「輸入」決済通貨
ドル:88.9%
ユーロ:1.0%
円:0.8%
ウォン:2.7%
人民元:6.4%
その他:0.1%
ドル:88.9%
ユーロ:1.0%
円:0.8%
ウォン:2.7%
人民元:6.4%
その他:0.1%
韓国からの輸出(つまり韓国側が受け取る通貨)では「7.4%」が人民元ですが、韓国の輸入(つまり中国側が受け取る通貨)では「6.4%」となっています。7.4%は対前年比で「0.8%増加」。韓国は人民元を許容するようになってきています。
また、人民元は自国通貨ですから置くとして、「(韓国の)輸入」決済通貨の「88.9%」はドル決済ですので中国側はほとんどをドルで受け取っているわけです。ですのでやっぱり中国もウォンなんか要らない!なのです。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2020年決済通貨別輸出入」
(吉田ハンチング@dcp)