韓国型軽空母が要るという「よく分からない理屈」が披露される

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韓国政府は(よせばいいのに)韓国型軽空母を建造する方向で動いています。


↑PHOTO(C)『韓国 国防部』

韓国内の識者・メディアからも「不要」という話が出ているのですが、韓国政府・国防部に止める様子はありません。

面白いことに韓国のシンクタンク『韓国開発研究院』(略称「KDI」)のホームページでは、「韓国型軽空母は必要」という特別寄稿を掲載しています。何度かご紹介していますが、このシンクタンクは「政府系」で、政府に甘いリポートを出すことで知られています。

この韓国型軽空母擁護論を寄せたのは、KDI国際政策大学院教授のチェ・チャンヨンさんという方で、原稿のタイトルは、

「軽空母の建造」は国防・経済・外交のための最適な組み合わせ

となっています。どのような論を立てているかというと……。

軽空母の建造は「防衛経済・産業雇用国際開発協力平和外交という5つの政策領域を満たしている」とし、

防衛:北朝鮮の脅威と中国の「大国崛起」に対抗できる
経済・産業:国内経済の活性化、産業政策になる
雇用:雇用が増加する
国際開発協力:軽空母建造を通じて超格差技術を確保。開発途上国に移転して協力できる
平和的外交:外交政策として国際平和に寄与できる

と述べています。

防衛:地続きの国、黄海を挟んでスグの国との戦闘に空母は不要
経済・産業:不要な物を建造する費用はよそに回して活用した方が良い
雇用:不要なものを建造する費用で有効な雇用対策を打ったほうが良い
(国家公務員を増員する雇用対策を除く)
国際開発協力:他国に技術を売りたいだけ
(売れるほどの技術が獲得できるか不明:要するに虎狸)
平和的外交:かえって乱を招く結果になりかねない

のではないでしょうか。

で、この教授の結論めいたものが以下の謎な理屈です。

(前略)
私たちが保有することになる軽空母は対北朝鮮抑止力と域内の平和維持の手段として機能するものであり、国際協力の新しいフレームとして注目されている「人道支援(H)-開発(D)-平和(P)」のトリプルネクサス(HDP Triple nexus)を実践する主要モデルになることができる。
(後略)

ナニを言っているのかよく分かりません。そもそも「トリプルネクサス」「トリプルネクサス・アプローチ」という言葉は「空母建造」といった行為に使うものではありません。

『国際連合』(United Nations)の文書では以下のように説明されています。

HDPトリプルネクサスとは、人道、開発、平和の各分野の相互関係を表す言葉です

特に、人々のニーズをより効果的に満たし、リスクと脆弱性を軽減し、持続可能な平和に向けて、これらの分野が協力して取り組む試みを指します。

持続可能な平和に向けて、より効果的に人々のニーズを満たし、リスクや脆弱性を軽減するために、これらの分野が協力する試みを指します。
(後略)

⇒参照・引用元:『国際連合』公式サイト「The Triple Nexus (H-D-P) and Implications for DurableSolutions to Internal Displacement」

トリプルネクサス・アプローチでうちの国は空母を造ります」と言ったら、「いや、そういうことじゃなくて」と失笑されるでしょう。

⇒参照・引用元:『韓国開発研究院』公式サイト「国防・経済・外交のための最適な組み合わせ」

(吉田ハンチング@dcp)

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