法定管理下にある韓国『双竜自動車』の件です。ようやく売却への日程が見えてきました。現在のところ、清算よりも再建方向で進行しており、「2021年10月末までに新しいオーナー」を迎えるという目標を立てているとのこと。
以下のようなスケジュールです。
06月末:売却入札を公告
07月末:買収意向書の受付
08月末:買収提案書の受付
09月末:優先交渉者の決定
10月末:買収金額の交渉・買収者の決定
まずは現在値踏みを行っている監査法人の報告書が06月10日に出ます。『イースター航空』のように清算した方が得られる金額は大きい、なんて結果が出るかもしれませんが、これに注目です。
買収金額はいくらになる?
また、買収金額がいくらぐらいになるかが注目されます。先にご紹介したとおり、最有力候補と報道されていた『HAAHオートモーティブ・ホールディングス』の買収金額が「2億5,000万ドル」(約274.8億円)でしたので、ウォンにすると「約2,800億ウォン」です。
韓国メディアでは「3,000億ウォン」(約294億円)ほどになるのではないか、という観測が出ています。
しかし、買収企業の出費はこれだけでは済みません。先からご紹介しているとおり『双竜自動車』が滞納している税金、また従業員の給与などが3,700億ウォン(約362.6億円)もあるのです。
『双竜自動車』を買収した企業はこのお金はすぐに支払うことが求められます。そのため、たとえ3,000億ウォンで買収するにしても、「6,700億ウォン」(約656.6億円)は用意しなければなりません。
買収最有力候補だった『HAAHオートモーティブ・ホールディングス』が逃げたのは、この3,700億ウォンの支払いを嫌ったためだといわれています。買収金額「2,800億ウォン」よりも多いのですから当然のことです。
――というわけで、『双竜自動車』の現状をご紹介しました。先は長いかもしれませんが、どのような結末になるのかに引き続きご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)