2021年08月11日、KOSPI(韓国総合株価指数)が下げ、これで5日続落となりました。韓国の投資家にとってショックなのは、国民株といわれる銘柄が大きく下げたことです。
注目していただきたいのは、韓国経済を支える半導体関連銘柄の巨頭、『サムスン電子』(およびその優先株)、『SKハイニックス』が大きく下落した点です。
まず、『サムスン電子』は以下です(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
マジノ線などといわれていた「8万ウォン」を割って「7万8,500ウォン」で締まりました。前日終値から「2.1%」の下落です。
次に『SKハイニックス』です。
『SKハイニックス』は前日終値から「6.2%」も下落しました。5%を超えていますので、一応「暴落」と呼んで差し支えないレベルです。
『サムスン電子』、『サムスン電子』優先株、『SKハイニックス』の3銘柄で実に15兆ウォン(約1兆4,400億円)の時価総額が蒸発した、と見られます。
これほど国民株、半導体銘柄が下がったのは、「メモリー半導体の価格がこの先下落するだろう」という予測が出たからです。
調査会社『トレンドフォース』は「2021年第4四半期にはPC用DRAMの価格が最大5%下落するだろう」としています。
ずいぶん久しぶりになりますが、半導体指数(Philadelphia Semiconductor Index)を見てみると、以下のようになっています。
確かに上昇がいったん止まり、4日続落となっています(2021年08月11日19:07時点:日本時間)。
韓国経済は、徐々に半導体頼み(しかもメモリー半導体頼み)となっていますので、半導体価格が下がってくると経済全体にも効いて、弱ってきます。先行きはまだ不透明ですが、半導体価格の行方には注意する必要がありそうです。
(吉田ハンチング@dcp)