「ジャイアンがリサイタルを開いた」みたいな話です。
G7広島サミットによって、自分が自由主事陣営国からさらにハミゴにされることが分かった中国は「キミはオレの味方だよね」と確認するドタバタを演じています。
2023年05月24日、中国の習近平総書記が「第2回 ユーラシア経済フォーラム」にオンラインで顔を出し、演説を行って連携を強調しました。
読者の皆さまの多くが、「そもそもユーラシア経済フォーラムって何よ?」と思われるのではないでしょうか。
これは「ユーラシア経済同盟」が主催する経済フォーラムです。そもそも日本においては「ユーラシア経済同盟」自体があまり知られていません。アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、ロシアがメンバーの同盟です。
国名だけ見ても華がないことおびただしいのですが、寂しん坊同士の連帯ということでしょう、(よせばいいのに)中国がフォーラムに参加したのです。
以下が中国外交部が出したプレスリリースです。
2023年05月24日、習近平主席は招待され、第2回ユーラシア経済フォーラム全体会議の開会式にオンラインで出席し、演説を行った。
習近平は、
「今日の世界は100年に一度の大変革期を迎えており、世界の多極化と経済のグローバル化の歴史的潮流は止められない。
真の多国間主義を堅持し、地域の協調的発展を促進することは、国際社会の幅広いコンセンサスである。アジア・ヨーロッパ大陸は、世界で最も人口が多く、最も多様な文明を持つ地域である。激動し変化する世界を前にして、アジア・ヨーロッパ協力はどのような道を歩むべきなのか。
これは、この地域の人々の幸福に関わる問題であるだけでなく、世界の発展の方向性にも深い影響を与える」と指摘した。
習近平は、また「このような時代と歴史の問いに対する中国の答えは明確であると強調した。
私は、『世界開発イニシアティブ』、『世界安全保障イニシアティブ』、『世界文明イニシアティブ』を相次いで提唱し、全ての国が協力して、恒久平和、普遍的安全、共同繁栄、開放と包摂、清浄と美の世界を構築し、人類運命共同体の構築を促進するよう呼びかけてきた。
今年は、私が『一帯一路』の建設に着手してから10周年に当たる。
このイニシアティブの基本的な出発点と終着点は、遠い親戚や近い隣人と共に発展する新しい方法を模索し、全ての国と世界の利益のために『幸福への道』を切り開くことである。
アジア・欧州ファミリーの一員として、中国の発展はアジア・欧州地域と切り離すことはできず、アジア・欧州地域に利益をもたらす」と強調した。
「中国側は、『一帯一路』建設とユーラシア経済連合との協力が深化し、実践され、各国が団結して協力し、アジア・欧州協力の新しい状況を作り出すことを心から希望する。
今年下半期、中国は第3回『一帯一路』国際協力フォーラムを開催する。
中国は一帯一路の国々やユーラシア経済連合加盟国と共に、平和、発展、協力、Win-Winの旗印を高く掲げ続け、チャンスを共有し、困難を乗り越え、共に未来を創造し、多極化した世界における文明の進歩に新たな章を刻むことを望んでいる」と述べた。
「第2回ユーラシア経済フォーラム」は、05月24日、ロシアのモスクワで「多極化する世界におけるユーラシア統合」をテーマに、オンラインとオフラインを併用した形式で開催された。
そもそもウクライナ・ロシア戦争のさなかに「モスクワで行われた」というのが、このフォーラムの性格を物語っています。
本人はノリノリなのですが、誰も行きたくないというジャイアンリサイタルのようなものです。
プーチン大統領は「ユーラシア経済同盟は形成されつつある多極世界の中で、独立かつ自立した中心の1つとして確立されようとしている」と述べました。
習近平総書記は「多極化した世界における文明の進歩に新たな章を刻むことを望んでいる」そうです。自由主義陣営国に迷惑をかけないように寂しん坊同士でやっていただければ幸いです。
(吉田ハンチング@dcp)