韓国政府は、韓国経済は2023年下半期に回復する――としてきました。
世界的なIT不況も一段落して、半導体輸出が回復し、また中国のリオープニングが本格的に軌道に乗り、この両輪でもって韓国経済が旧に復するという目論見でした。
韓国の企画財政部は、09月には貿易収支(輸出 – 輸入)も黒転する、と予測しています。黒字転換だけなら、恐らく06月にも達成するかもしれません(通関ベース)。
しかしながら問題はその規模と「継続できるか」です。Money1でも何度もご紹介しているとおり、韓国の場合は経常収支を黒字で維持するためには、貿易収支が大きな黒字でなければなりません。
貿易収支が赤字でも、第1次所得収支がそれをカバーできるという状態にはまだ至っていないので、現在はまだ貿易収支の大きな黒字が必要です。そのため、韓国はとにかく下半期に貿易収支の大きな黒字が出るように回復させる必要があるのです。
で、目論見どおりに輸出が回復するのか?です。ここにきて「駄目かもしれないよ」という予測が出てきました。
2023年06月28日、『韓国貿易協会』(略称「KITA」)は「上半期貿易動向および下半期貿易・通常環境展望記者懇談会」を開き、「下半期の貿易収支は12億ドルの赤字」という予測を明らかにしました。
間もなく韓国政府から公式の発表がありますが、『KITA』の予測では、2023年上半期の貿易収支は「-283億ドル」。
下半期の輸出入および貿易収支は以下のように見込んでいます。
2023年下半期予測
輸出:3,227億ドル(-3.1%)
輸入:3,239億ドル(-12.4%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-12億ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『KITA』公式サイト
当たるも八卦、当たらぬも八卦ではありますが、『KITA』の推測が的を射ているのであれば韓国経済はあまり好転はしませんし、低迷を続けることになりそうです。
(吉田ハンチング@dcp)