小ネタかもしれませんが、Money1的に見逃せない報道が出たのでご紹介します。
韓国『LGエネルギーソリューション』(『LG化学』から独立したバッテリー製造会社)が、あの燃料電池トラック開発・製造会社、アメリカ合衆国の『Nikola(ニコラ)』とバッテリーを供給する契約を締結したというのです。
『ニコラ』は、空売り集団『Hindenburg Research(ヒンデンブルグ・リサーチ)』※に「詐欺だ」と名指しされ、そのリポートによって知られざる姿が暴かれたスタートアップ企業です。
同リポートによって株価は下落し、創業者兼会長のトラビス・ミルトン(Trevor Milton)さんが辞任するなどの騒動がありました。しかし、『ニコラ』はその後も存続し、めげずに燃料電池車(いわゆる水素自動車)の開発を続けてきました。
現在は2021年12月末に公道リリース予定の「Nikola TreBEV」のテストを行っている状況です。
Ulm, Germany Update: How we love seeing the Tre FCEV alpha in action! Here it is taking some laps while fully loaded at 82k lbs gross combined weight. #NikolaTreFCEV #DrivingChange pic.twitter.com/i0MwkHhEdt
— Nikola Motor Company (@nikolamotor) October 20, 2021
↑今度はちゃんと自力走行しているようです(笑)。/以前は坂道をただ下っている動画を見せ、自力走行しているなどと説明していたので
2021年11月04日、『ニコラ』は第3四半期の結果を公表しましたが、そのリリースの中に、『LGエネルギーソリューション』との契約について書かれています。
以下をご覧ください。
<<同リリースから一部を引用・和訳>>
Entered into Long Term Battery Supply Agreement with LG Energy Solution
『LGエネルギーソリューション』と長期バッテリー供給契約を締結On October 20, 2021, we entered into a long-term supply agreement with LG Energy Solution, LTD. This supply agreement will provide additional battery cells for our trucks beginning in 2022 through 2029.
2021年10月20日、当社は『LGエネルギーソリューション』と長期供給契約を締結しました。この供給契約により、2022年から2029年にかけてトラックに追加のバッテリーセルが提供されます。
⇒参照・引用元:『ニコラ』公式サイト「Nikola Corporation Reports Third Quarter 2021 Results」
電池セル供給の長期契約です。
『ニコラ』はなにせ現在まで大赤字の会社ですから、『LGエネルギーソリューション』は電池セルの納品代金がきちんと回収できるかどうかに注意が必要です。
『ニコラ』の方は『LGエネルギーソリューション』に「くれぐれも火事を出さないでくれよ」と注意した方がいいでしょう。
それはともかく、『ニコラ』が大きな成果を挙げられるかどうか、非常に楽しみです。
※『ヒンデンブルグ・リサーチ』は「法医学的な金融研究を専門にしている」と自己紹介する集団。スタートアップ企業の裏側を徹底的に調査し、真実を暴いて空売りを仕掛けます。
以下はMoney1でご紹介した『ヒンデンブルグ・リサーチ』についての記事の一部です。今回ご紹介している『Nikola』について知りたい方はぜひお読みください。
(吉田ハンチング@dcp)