韓国では借金返済「261兆」が猶予されている。ダムが決壊すると……

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韓国借金返済が猶予されている件です。

韓国金融当局は「支払い猶予」を延長してきた

韓国金融当局は、中小企業・個人事業主に対する金融緩和措置(救済措置)の一環として「融資返済の満期延長元利返済の猶予」を行いました。

簡単にいえば「返済期限がきた借金をとりあえず返さなくてもいい」「借金の利息払い・元本支払いを猶予する」です。

これによって、(申請を行って認められた)中小企業・個人事業主の借金支払いがとりあえずは止まった状況になっています(同時に銀行から見れば当該融資の不良債権化も止まっています)。

この猶予措置は、そもそも2020年09月が期限でした。しかし、2021年03月、さらに09月と期限が延長。先に09月にも再び延長されました。現在のところ2022年03月に猶予措置が終わる予定です。

すぐにお分かりになるでしょうが、いわば借金返済がダムでせき止められた状況で、猶予措置期限が伸びれば伸びるほどダムに水がたまっていきます。また、不良債権の金額も正確なところが見えなくなっています。期限が終わったら……なのです。

とりあえず、この返済を猶予された金額がどのくらいあるのかが問題です。正確な数字が知りたかったのですが、韓国メディア『毎日経済』が議員が入手した資料を基に本件について数字を出してくれました。

せき止められた借金返済が「261兆ウォン」もある!

韓国メディア『毎日経済』の記事によれば、以下のようになります。記事から一部を引用します。

(前略)
14日、ユン・ガンソク議員室が金融委員会から受け取った資料によると、中小企業と個人事業主の貸し出し金返済を延期する制度が始まった昨年4月以降、今年10月までに貸出満期延長と原理金返済猶予支援規模(重複・複数支援含む)が106万件261兆2301億ウォンに達した。
(後略)

⇒参照・引用元:『毎日経済』「貸出満期延長・償還延期261兆突破」

2021年10月末時点で返済猶予されている融資は、106万件、計261兆2,301億ウォン(約25.1兆円)もあるというのです。

内訳は以下のとおりです。

満期延長支援を受けた融資契約:95万5,000件
上記の金額:247兆4,000億ウォン(約23.8兆円)

元本返済猶予を受けた融資契約:8万6,000件
上記の金額:13兆6,000億ウォン(約1.3兆円)

利子返済猶予を受けた融資契約:1万7,000件
上記の金額:2,301億ウォン(約221億円)

小計:261.2兆ウォン

データ引用元は同上

同議員の資料によれば、2021年07月末時点には満期延長・元利返済猶予を受けたのは「222兆ウォン」(約21.3兆円)だったので、3カ月で「39.2兆ウォン」(約3.8兆円)も増えています。

満期延長の支援を受けたのは、

2021年07月末:209兆7,000億ウォン(約20.1兆円)
2021年10月末:247兆4,000億ウォン(約23.8兆円)

と3カ月で「37.7兆ウォン」(約3.6兆円)増加しました。

金融当局は、2022年03月こそ猶予措置を延長しない構えです。しかし、03月末までまだ3カ月と少しあります。この間も金額は増加していくでしょう。

そして、いよいよダムがなくなる時が来ます。現在「261.2兆ウォン」ですが、これがいったい幾らになっているでしょうか。また、このうち幾らが不良債権になるでしょうか。その時、銀行の健全性は保たれるでしょうか。

ご注目ください。

(吉田ハンチング@dcp)

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