韓国では「一発逆転」のために暗号資産に投資する人が多くいらっしゃいます。その中には、リスクの高い投資を行って失敗するケースも少なくありません。
韓国メディア『韓国経済』に「10年かけて集めたお金3億ウォン」を飛ばしてしまったという40代男性の例についての記事が出ています。
以下に一部を引用します。
(前略)
本人を40代未婚男性だと明らかにしたAさんは、「持って生まれたものはなく、両親の助けも借りず、3億ウォンをためた」とし、「ちょっと休んでどこかで商売でもやってみようかと思ったが、大韓民国には、仮想通貨ブームが吹いていた」と書いた。(中略)
「株というのものには関心がなく、一度もやったことはなかったが、(暗号資産には)興味が湧いた」とし「これがいつ何百万ウォン、数千万ウォンも利益を上げるのだろうかと投資した」とした。
(中略)10年余りにわたってためたお金3億ウォンから生活費3,000万ウォンを除いて全部暗号資産に投資し「結局1年半たって飛んだ。残りの生活費3,000万ウォンもこれまでに大半が失われ、もう50万ウォンしか残っていない」とした。
(後略)
この男性は、結局もう一度最初から頑張ろうと決意したと結んでいますが、2億7,000万ウォン(約2,619万円)も飛ばしてしまうとはお気の毒としかいいようがありません。
↑ビットコインのチャート。2021年12月29日13:15現在「4万7,914ドル」(チャートは『Investing.com』より引用)
暗号資産の場合、ボラティリティーが高すぎてジェットコースターのような値動きになりますから、その過程で振り落とされてしまう人も多いのです。また、アルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)の中には発行元が信用おけないものもあり、さらには詐欺の道具に過ぎなかったというケースすらあります。
この方は株式投資も行ったことはなかったようですから、恐らく投資についての基礎知識が全くなかったのでしょう。
以前からご紹介しているとおり、プールに入るときには入念な準備運動が必要です。いきなり飛び込むと足がつります。暗号資産は特に海千山千の世界なので「もうかった」という話だけ聞いて「いっちょ自分も……」と、スグに飛び込むのは危険です。
同記事で紹介しているAさんのような方は、韓国には他にもたくさんいらっしゃるでしょう。残念なことですが。
(吉田ハンチング@dcp)