韓国政府が「韓国は国際社会をリードする能力を備えた先進国」と言う。話が短絡的ではありませんか

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外国の報道ではそう言っているから仕方がないよね」という体(てい)にはなっていますが、よくまあ臆面もなくそのようなプレスリリースが出せますね……という話です。

2022年12月23日、韓国の「海外文化広報院」から興味深いプレスリリースが出ています。

海外文化広報院というのは、韓国政府の政策、首脳外交、国際協力など主要な懸案を海外に伝えるための機関。海外メディアに登場した韓国についての話題なども国内向けに紹介しています。

同院が出したのは「外信が見た韓国『国際社会をリードする能力を備えた先進国』」というタイトルのプレスリリース。

外国の報道が韓国を「国際社会をリードする能力を備えた先進国」と見ている――というのです。


↑今回のプレスリリースに別添された「文在寅政権4年半における外信報道分析」という資料の表紙。要は「文政権によって韓国は外国の報道でも先進国と認められるようになったのだ」と結論付けたいわけです。よくまあ、このような「政権を賛美するための広報資料」が政府機関から出てくるものです。/スクリーンショット

韓国関連の記事は10年前と比較して10倍になった

まず、韓国に関しての記事は10年前の「9,010件」から2021年「9万951件」と10倍以上に増加した、としています。

次に、文在寅政権が始まった2017年05月10日から2021年11月09日までの、74カ国2,006媒体・12万5,375の記事を分析し、韓国についての記事は、

朝鮮半島情勢……38.4%
コロナ19対応……13.7%
韓国文化(K.カルチャー)……11.6%
日韓関係……7.3%
首脳外交……6.2%
経済……5.6%
社会……5.6%
国際……3.6%
国内政治・環境技術……2.8%

の順で多かったことが分かりました。このような結果が、なぜ「国際社会をリードする能力を備えた先進国」になるのかは不明です。

それはともかく、このプレスリリースの白眉は、2021年09月に『Oxford(オックスフォード)』の事典に韓国語の表現26個が採用され、このことに象徴されるように韓国の文化が世界で愛されているとしている点です。

プレスリリースには以下のように書かれています。

(前略)
2021年09月、『Oxford』辞典に韓国語表現26語が登録された。

このように前例のないことについて、『Oxford』側は 「私たちはみんな韓流という波の頂点に乗っている」と説明した。

地域区分なしに数多くの外信が自国内の韓流熱風現象とその理由を分析する記事を注ぎ出した。

韓流現象は「K-Boom」と表現され、 世界中の人々の生活様式を変える「流行(シンドローム)」と呼ばれた。

外信は文化産業の質的成長、 政府の体系的 支援、 オンラインコンテンツプラットフォームの発展などが韓流熱風の要因と診断した。
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国 海外文化広報院』公式サイト「外信が見た韓国『国際社会をリードする能力を備えた先進国』」

世界の人の生活様式を変える流行「Kブーム」が起こったそうです。韓流熱風が吹いているようですよ。

「外信が挙げた韓国文化(ケイカルチャー) 成長の7大要因」というのが表組になっていまして、面白いので以下に引用します。

①スタイリッシュで高レベルのコンテンツ
韓国の音楽、 映画、 ドラマは製作過程、アーティストの能力の面で高いレベルで評価されている

②独創的で多様な物語
特に韓国の映画やドラマは、西欧圏で経験しなかった、考えもしなかった新しいストーリーや視点を提示するという面を持ち、新鮮に受け入れられている

③アジア文化の保守的と特性――全世代で視聴可能
アジア文化圏の特性で性​​や暴力を表現するレベルが相対的に低く、家族全員が楽しめるコンテンツが多い

④世界共通の社会的ストレスと世代に特徴的な悩みの反映
最近、海外で爆発的関心を受けた映画やドラマの場合、世界が共通して苦しんでいる病いについて取り上げている。 また『防弾少年団』や『ブラックピンク』のようなK-POP歌手たちは自伝的な悩みが込められた歌詞と公演を通じて国境を越えた世代間の共感を引き出していると分析

⑤政府の戦略的支援と強力なエンターテイメント業界
90年代末から始まった韓国の文化支援政策と、それに支えられて始まった体系的エンターテインメント産業が強大なコンテンツの力として表出されているという分析が多い

⑥コロナ以降の時代の持続可能性
インターネットをベースに活動するK-POPファンダムの関心が韓流コンテンツ全般に広がり、オンラインを通じて韓国語と韓国文化が伝播される様相を呈している

⑦政治・社会的な影響力の行使
K-POPファンが積極的にネット通信などを活用して政治、社会的懸案に意見を表わす現象が現れ、 国際社会の強力な一つの勢力として浮上している

⇒参照・引用元:『韓国 海外文化広報院』公式サイト「外信が見た韓国『国際社会をリードする能力を備えた先進国』」

『Oxford』の事典に単語が26個採用され、「私たちはみんな韓流という波の頂点に乗っている」と評されると「国際社会をリードする能力を備えた先進国」になるのでしょうか。もしそうなら非常に短絡的な話ではないでしょうか。

自信がないから先進国と自称しなければならない

「外国の報道ではこのように伝えているという体(てい)になっていますが、自分で「(韓国は)国際社会をリードする能力を備えた先進国」などというタイトルのプレスリリースを出せる鋼の神経が素晴らしいですね。

「奥ゆかしさ」を美徳とする日本ではとても考えられないようなタイトル、また内容ではないでしょうか。

韓国は「自身が先進国にカテゴライズされること」を異常に気にする国ですが、それは「先進国であることに自信がない」からです。

自他共に先進国として認められているなら、「先進国でござい」などとアピールする必要はないはずですから。

(吉田ハンチング@dcp)

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