韓国の外貨預金がさらに「57億ドル」減少。ドル保有が1年7カ月ぶりの低水準

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2022年05月23日、『韓国銀行』が韓国居住者の外貨預金についてのデータを公開しました。なかなか興味深い結果となっています。

この場合の居住者の定義は「内国人と国内企業、国内に6カ月以上居住した外国人、国内に進出している外国企業などの国内外貨預金」です。

以下をご覧ください。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年04月中の居住紫外貨預金動向」

通貨の種類は関係なく、全ての外貨預金が減少し、全体では「57.2億ドル」減りました。特にドルは「53.7億ドル」減少です。

以下をご覧ください。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年04月中の居住紫外貨預金動向」

企業は「46.9億ドル」、個人は「10.3億ドル」減らしています。

今回の減少について『韓国銀行』は以下のように説明しています。

(前略)
― 달러화예금의 경우 기업의 해외투자 자금 및 수입 결제대금 인출, 개인의 현물환 매도 확대* 등으로 감소

―ドル貨幣預金の場合、企業の海外投資資金および輸入決済代金引き出し、個人の現物為替売り拡大*などに減少。

* 원/달러 환율(일평균) 상승(22.3월중 1,221.3원 → 22.4월중 1,235.1원(+13.8원)) 등에 기인

*ウォン/ドル為替レート(日平均)上昇(22.3月中1,221.3ウォン → 22.4月中1,235.1ウォン)
(+13.8ウォン))などによる

― 위안화예금은 일부 기업의 현물환 매도 등으로 감소

―人民元預金は一部企業の現物為替売りなどに減少
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年04月中の居住紫外貨預金動向」

企業は海外投資の拡大と「輸入代金の決済」によって減ったと書いています。

これが問題なのは、先にご紹介したとおり、輸出よりも輸入の方が金額が拡大していることです。入るよりも出る方が多いわけで、つまり、これは外貨の流出を意味し、外貨準備が積めなくなっているというわけです。

また、個人については為替差益を得るためにドルを売ってウォンに換える動きが大きくなったためとしています。

同じ1ドルでも、03月と04月を比較すれば(『韓国銀行』の資料によれば)+13.8ウォンですから、「ウォンに換えた方が得だー!」だったわけです。

04月、韓国居住者の外貨預金は前掲のとおり「869.9億ドル」まで減少しました。

2020年末が「942.0億ドル」でした。1年7カ月ぶりの低い水準です。

ドルだけに注目して見ても、2022年04月末時点で「731.8億ドル」。2020年末時点が「800.4億ドル」ですから、ざっくり70億ドルも現象したことになります。

ドルが減少していることを示す一つのデータです。

(吉田ハンチング@dcp)

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