ここのところ韓国株式市場は大変に低迷しており、2020年の株式ブームに乗った韓国の個人投資家は阿鼻叫喚の地獄絵図となっています。
これに合わせて、韓国メディアではアジアの株式市場の中で最低の利益率となっている――などという嘆き節が出ています。
そこで、KOSPI(韓国総合株価指数)、日経平均、中国のハンセン総合、台湾のTWSEの直近1年の株価推移、利益率を比較してみます。こういうときは『Bloomberg』のチャートが一番きれいで見やすいです。
まずKOSPIを『Bloomberg』で見てみます(2022年06月22日13:09現在)。
見事な右肩下がりなわけです。これに「nikkei」「HSCI」「TWSE」を重ねてみると以下のようになります。
直近1年間の騰落率
KOSPI(韓国):-25.91%
nikkei(日本):-6.30%
HSCI(香港):-26.65%
TWSE(台湾):-7.82%⇒参照・引用元:『Bloomberg』公式サイト「KOSPI:IND」
KOSPIは直近1年間で「-25.91%」とひどい下落ですが、しかし「アジアで一番ひどい」とはなっていません。香港のHSCIは「-26.65%」とさらに悪いので。
ただ、韓国と香港が似たような率で下落しているというのは注目に値します。
韓国の証券会社の皆さんが「投資家は韓国と中国を同一視して投資を行っており、中国から資金が抜けるときは韓国からも抜ける」とぼやいたりしますが、それはこのような点にも現れているのではないでしょうか。
韓国からすれば「中国と一緒にするな!」かもしれませんが、投資家の動向にはそのような叫びは聞こえていないようです。
(吉田ハンチング@dcp)