中国が「韓国は『三不一限』を約束した」と明言。文政権は隠蔽したが「一限」はあった

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中国の外交部が牙を剥きました。

中韓外相会談後に「三不の誓い」が中韓で大きな問題にならない――と印象付けようとした韓国の態度に業を煮やしたようです。

三不の誓い
アメリカのミサイル防衛に参加しない
日・米・韓の安保協力を軍事同盟化しない
THAADの追加配備をしない

2022年08月10日に行われた外交部報道官による定例ブリーフィングで、『聯合ニュース』記者からの質問に答えて「三不一限」について明言しました。以下に中国外交部のプレスリリースから引用します。

原文が「三不一限」になっていることに特にご注目ください。

聯合ニュース:
韓国と中国の外相会談で、THAAD問題について、双方はお互いの安全保障上の懸念を重視し、適切に対処するよう努めるべきだと述べました。

現在韓国に到着しているTHAADシステムの第1段階が配備されました。「安保重視」「適正処理」の具体的な内容について、外務省から説明をいただけないでしょうか。双方は、現在韓国に配備されているTHAADシステムの運用を制限すべきだと考えていますか?

王文斌:
まず、中韓の外相会談の関連状況を紹介したいと思います。

昨日、王毅国務委員兼外相は青島で韓国の朴振(パク・ジン)外相と長期会談を行い、両国関係と共通の関心事項について深い意見を交換し、重要な合意に達した。関連情報を公開しました。

中国は、会談が建設的で実りあるものであったと信じています。

(中略)

至于你关心的“萨德”问题,我想指出的是,美方在韩部署“萨德”系统明显损害中国的战略安全利益,中方已多次向韩方表明关切。韩国政府正式对外作出“三不一限”的政策宣示。中方重视韩国政府的这一立场。基于双方的谅解,中韩双方阶段性稳妥处理了“萨德”问题。在此次中韩外长会谈中,双方就“萨德”问题又深入交换了意见,阐明了各自立场,增进了相互了解。双方同意重视对方合理关切,继续审慎处理和管控好这一问题,不使其成为影响两国关系健康稳定发展的绊脚石。

貴殿が懸念されているTHAAD問題については、アメリカ合衆国による韓国へのTHAAD配備は明らかに中国の戦略的安全保障上の利益を損なうものであり、中国は韓国に対して何度も懸念を表明してきました。

韓国政府は「三不一限」の方針を公式に発表した。

中国は韓国政府のこの立場を非常に重視している。

双方の理解に基づき、中国と韓国はTHAAD問題を着実に処理してきた。

中韓外相会談では、THAAD問題について深い意見交換を行い、双方の立場を明確にし、相互理解を深めた。

双方は、互いの正当な懸念を重視し、引き続きこの問題を慎重に処理・管理し、両国関係の健全で安定した発展に影響を与える障害とならないようにすることに合意した。
(後略)

⇒参照・引用元:『中国 外交部』公式サイト「2022年8月10日外交部发言人汪文斌主持例行记者会」

ご覧のとおり、中国は「三不の誓い」については全く引く気などありません。

韓国外交部が出したプレスリリースとは異なり、また中国が最初に出したプレスリリースでは言及がありませんでしたが、「三不の誓い」について棚上げにしたわけではないことが分かります。

また、三不の誓いではなく、中国外交部の報道官が「三不一限である」とはっきり述べました。

中国のいじめ、いわゆるTHAAD報復にあった韓国は、前文政権の時代、2017年10月に当時の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が三不の誓いを国会で公表しました。

これは、自国の安全保障についての主権放棄だと韓国でも非難されました。

しかし、その後、韓国が中国に約束したのは三不だけではない、実は他にも約束した「一限」があるのだと報じられるようになりました。

この一限は「すでに配備されたTHAADの運用に制限を加える」という意味です。これがあったとすれば、韓国政府が頑なにTHAADの運用について前向きでなかったことに説明がつくのです。

駐韓米軍が正式な稼働を要求しても「環境アセスメントが……」と言い募って行わせなかった、不可解な行動の理由がこれで分かります。中国と約束した「一限」があったからできなかったのです。

しかし、文政権はあくまでも「一限」については否定を続けました。新政権に対する引き継ぎでも「一限」についての説明はなかったのです(以下の韓国メディア『朝鮮日報(日本語版)』記事を参照してください)。

⇒参照・引用元:『朝鮮日報(日本語版)』「大統領職引き継ぎ委員会、鄭義溶・康京和に狙いを定めて「中国からの『THAAD運用制限要求』、真実を明らかにすべき」

「文政権による一限の否定」が今回の中国の言及によって、うそであったことが分かりました。「三不の誓い」は「三不一限」だったのです。さらに隠蔽されてきた裏取引の中身があるのかもしれません。

文政権が何を隠してきたのかさらに突っ込む必要があるのではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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