韓国の基準金利は3.25%まで上昇しており、これによって融資金利も上がっていますが、一方で預金金利も上昇しています。
預金金利が上がっているので、韓国の皆さんは「それ!」とばかりに預金へと資金を移動しています。銀行に資金が集中しているのですが、よそに負けてたまるかと預金競争の様相を呈しており、金融当局が「預金金利を上げるのを抑えてくれ」と要請するほどです。
そのような状況の中、椿事が起こりました。
『東慶州農協』がオンライン口座で預金金利「8.2%」という商品を用意したのですが、これに申し込みが殺到。
『東慶州農協』の読みでは「100億ウォンぐらいだろう」だったのですが、「9,000億ウォン」も集まってしまったのです。
なんと90倍もの入金があったのです。
そもそも「8.2%」という金利が無茶苦茶ですが、金利の支払いが予定ししていた90倍になるわけですから、『東慶州農協』は青ざめました。
困った『東慶州農協』は、2022年12月12日、「地域の特性上、融資金の調達に困難があり、地域商店街や農民の組合員の融資金を調達しようとして特例を設けた。誤って拡大したオンライン口座の開設を遮断できず、予想外の金額が入金された」と釈明。
その上で解約を求めました。泣きを入れたのです。
12月15日までに解約したものについては、当初約定した金利を適用するとしました(年利8.2%を日割り計算して適用するわけです)。15日より後に解約したものについては、中途解約率が適用されます。
どうなったかというと、15日午前中までに解約されたのは「4,100億ウォン」。「4,900億ウォン」はまだ口座に残っているとのこと。
『東慶州農協』は、「15日までに解約をお願いし、一瞬の間違いが破産につながらないように顧客の深い配慮をお願いする。申し訳ありません」と述べています。
もしこれで破綻したら、韓国の金融当局も呆然とするでしょう。
(柏ケミカル@dcp)