2023年07月16日、ニュージーランド・オークランドで『TPP』(環太平洋パートナーシップ協定)11カ国は閣僚会議を開き、12番目の加盟国としてイギリスが正式に加わることを決定しました。
イギリスを公式加盟国として受け入れる署名式を進行します。
日本
オーストラリア
ブルネイ
カナダ
チリ
マレーシア
メキシコ
ニュージーランド
ペルー
シンガポール
ベトナム
にイギリスが加わり、12カ国の総人口は5億8,000万人、国内総生産(GDP)は約15兆ドル規模に達することになりました。アメリカ合衆国はトランプ大統領時代に「うちのためにならん」と遁走しましたが、それでも『TPP』は足腰がしっかりとしてきました。
追加で加盟の意欲を示しているのは、中国、台湾、韓国、コスタリカなどです。合衆国のジョー・バイデン大統領も再加入を打診したことがありますが、その後は沙汰止みとなっています。
合衆国が主導権を握れそうにないので「あのブドウは酸っぱい」を決め込んでいるものと見られます。
俺様気質は中国と大して変わりません。
さて、その中国です。ちょっと面白い報道が出ているのです。
2023年07月15日、『The Guardian』紙が「No chance China will join Pacific trade pact in near term, Australia warns」(中国が太平洋貿易協定に参加する可能性は当面ないとオーストラリアが警告)と報じました。
「no chance」なので、きっぱりとした表現です。
CPTPP加盟国との会合のためにニュージーランドを訪問したオーストラリアのTim Ayres(ティム・エアーズ)通商大臣補佐官が述べたこととして、同記事は以下のように書いています。
(前略)
中国も加盟を推進しているが、エアーズ副総局長は、現在のところ加盟は議題に上っていないことを示唆した。「加盟申請の検討は、まだ先のことだと思います」とエアーズ氏はガーディアン・オーストラリア誌に語った。
(後略)⇒参照・引用元:『The Guardian』「No chance China will join Pacific trade pact in near term, Australia warns」
中国は2021年09月にCPTPPへの加盟申請を行い、しきりに「中国が加盟すれば加盟国への大きな貢献となる」などと言ってきました。『The Guardian』のこの報道が正しいのであれば「中国の加盟申請」については検討されず、棚晒しになっている模様です。
一方で『Reuters(ロイター)』などからは、台湾と中国の加盟について本格的に議論開始という報道も出ています。
(吉田ハンチング@dcp)