ロシアがウクライナに攻め込んで、無法な戦争を開始したのが2022年02月。間もなく開戦から3年目に突入します。
2024年11月22日にルーブル安が爆進しました。以下をご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
水色の水平線は「1ドル=100ルーブル」のラインですが、2024年11月14日のローソク足からこのラインを抜く勢いが高まり、ルーブル安方向に進む陽線が続き、ついに22日、ルーブル安が爆進しました。
日足のママで、時間軸を引いてみると以下のようになります。
これを見ると「まだまだ」と思うかもしれませんが、上に(ルーブル安方向に)強く動いてスパイクのように見えているのは、上ヒゲなのです。
ローソク足1本が1カ月の値動きを示す月足にすると以下のようになります。
上掲のとおり、ローソク足の実体部分でルーブル安が進行して、今まさに「1ドル=100ルーブル」超えを確定しようとしています。
ちなみに、ソブリンリスクを示すCDSがどうなっているかというと……以下になります。
ロシアのCDSは2022年05月30日を最後にデータ更新が止まっていますが、最後は「1万3,775.17」という異常な数字です。
「1万3,775.17bps」ですから「137.7517%」です。
こんな数字は見たことがありません。まさに「なんだこりゃ」です。
過去のデータから見ても極端に高い値です。通常、ソブリンCDS(主権国のクレジット・デフォルト・スワップ)のスプレッドは、経済的な安定性に応じて数十~数百ベーシスポイント(bps、1bps=0.01%)程度の範囲で推移するのが一般的です。
普通は、400を超えると「危険」とされます。
アルゼンチン(デフォルト常連国)
過去の債務危機時に数千bps(5,000~1万bps)に達したことがあります。
ギリシャ(2012年の債務危機)
約1万bpsを超えることがありました。これは、ギリシャが実際に債務再編を行い、事実上デフォルトとみなされたためです。
SWIFTからも蹴り出されており、もはやまともに自由主義陣営国とお金の移動も難しくなっているロシアなので「もうどうなってもいいや」なのかもしれませんが、国民は哀れでしょう。親分がばかだと部下は苦労する――です。
無法な戦争を開始したロシアは「すでに破綻している」とみなされており、これから開戦3年目に入るわけです。
(吉田ハンチング@dcp)