韓国の皆さんは「特権層」というのを許しません。「自分に関係なく甘い汁を吸っている連中」を激しく憎み非難します。「オレはもらえなかった」という喪失感とそねみがその背後にあります。
疑惑の総合商社である最大野党『共に民主党』の李在明(イ・ジェミョン)党首が、検察に起訴されながらも逮捕されないで自由の身でいます。
Money1でもご紹介したとおり、検察は逮捕しようとしたのですが、国会では李在明(イ・ジェミョン)議員の逮捕同意案が否決されました。国会会期中に議員を逮捕するには、国会で同意されなければならないのです。
そのため、李在明(イ・ジェミョン)議員はセーフとなりました。
しかし、この「国会議員の不逮捕特権」については韓国の皆さんから厳しい視線を向けられています。なぜ、あいつらは逮捕されないんだ――といいうわけです。
理由はもちろん法律で決まっているからなのですが。
『共に民主党』議員は国民の視線を気にして、「ひとつ不逮捕特権を放棄しようじゃないか」という会議を開催しました。
↑2023年07月12日、『共に民主党』「イノベーション委員会」のキム・ウンギョン委員長は「刷新案を議決しなけば党が滅びる」と訴えかけました。
このままでは来る2024年の総選挙で負けるかもしれないからです。
真正のポピュリズム政党である『共に民主党』の面目躍如たる姿勢ですが……先に「不逮捕特権の放棄宣言をした李在明(イ・ジェミョン)党首に続け!」というわけです。
読者の皆さまも「ばかだなあ」と思われるでしょうが、『共に民主党』も必死です。次の総選挙で負けたらそれこそ監獄行き確定だからです。
2023年07月13日、『共に民主党』院内指導部が議員総会でイノベーション委員会の1号『共に民主党』刷新案となった「議員全員不逮捕特権放棄決議」を図りました。
しかし、投票の結果は……否決でした。
まさに「なんだそりゃ」という結末ですが、参加した議員からは「なんのためのイノベーション委員会なんだ」というガッカリした言葉が漏れるほどです。
その後、『共に民主党』の31議員が自主的に「不逮捕特権を放棄する」と宣言しましたが、結局党としての決議には至っておりません。
↑2023年07月13日、『共に民主党』の「民主党政策議員総会」に出席した際の李在明(イ・ジェミョン)党首。キリッとした表情でいらっしゃいますけれども……。
「刷新案を議決しなけば党が滅びる」というキム委員長の言葉どおり、滅びたらいがかでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)