2023年07月17日、中国国家統計局が「今年上半期に国家経済は回復した」というデータを出しました。
プレスリリースの中で「試算によると、上半期の国内総生産(GDP)は固定価格で計算して59兆3,034億元となり、前年同期比5.5%増となり、第1四半期より1.0%ポイント増加した」と述べていますが、先にご紹介したとおり、このような公式発表をそのまま信じる人はいません。
今回ご注目いただきたいのは、雇用についての部分です。
8.雇用情勢は全体的に安定しており、都市部失業率は低下している
上半期の全国平均都市部失業率は5.3%で、第1四半期から0.2ポイント低下した。
06月の全国都市部失業率は5.2%で、前月と変わらなかった。
16~24歳の労働力人口の失業率は21.3%、25~59歳の労働力人口の失業率は4.1%であり、25~59歳の労働力人口のうち、中卒以下、中卒以上、短大卒以上、学士以上の労働力人口の失業率はそれぞれ4.3%、4.1%であった。
25~59歳の失業率はそれぞれ4.4%、4.4%、3.9%、3.2%、31大都市の失業率は5.5%で、前月と変わらなかった。
全国の企業における被雇用者の週平均労働時間は48.7時間だった。 第2四半期末現在、農村で外で働く労働者の総数は1億8,705万人で、前年同期比3.2%増加した。
⇒参照・引用元:『中国 国家統計局』公式サイト「今年上半期に国家経済は回復した」
この失業率の数字もそのまま信じるわけにはいきませんが、16~24歳での失業率を見てください。「21.3%」となっています。
Money1でもご紹介しましたが、前月は「20.8%と過去最高」となりましたが、当月また失業率が上がったのです。
中国では若い世代での失業率が急騰していることが知られています。中国の統計は「週1時間の労働でも雇用とみなす」というものなので、そのような数字ですら毎月失業率が上がっています。
実際の若者の雇用の質も低いものと見られます。『人民日報』が「底辺の仕事から始めよう」などという論説を出して若者からの怒りを買いましたが、この若年世代の失業率がどこまで上がるのかは注目です。
また、いつ中国共産党政府が「若い世代の失業率は改善した」というウソをいい始めるのかにもご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)