中国というのは自国にとって都合の悪いデータを平気で隠蔽する国です。
自国の面子、いや中国共産党の面子が潰れるようなデータは表に出しませんし、ウソをつきます。Money1でもご紹介したことがありますが、突然01月の輸出金額のデータが公表されず、なぜか「01・02月合算で」になったりします。
「世界第2位のGDPだ」などとエラそうな国がすることでしょうか。
※上掲記事は李克強さんが「中国のGDPはアテにならない」と自ら認めたときの状況をご紹介したものです。
中国共産党が公表する経済データを信用していないのは、別に筆者だけではありません。『Radio Free Asia』に興味深い記事が出ていますので、ご紹介してみます。
過去3年間、中国経済は厳しい新冠封鎖政策によって大きな打撃を受けてきた。
ロックダウン解除後、中国経済の回復が期待されたが、今のところ改善は見られない。
同時に、イエレン合衆国財務長官の訪中が予定されており、中国の公式経済データが中国市場の実情を反映しているかどうかが懸念されている。
水曜日(2023年06月05日:引用者注)、米国の学者が中国の公式データの信頼性について議論した。
(中略)
イエレン財務長官の訪中を控えた水曜日、ワシントンのシンクタンク『CSIS』※はセミナーを開催し、中国の経済データの信頼性について学者らが議論した。
(中略)
ガンセット氏(『CSIS』上級顧問:引用者注)はまた、「多くの学者にインタビューしたが、そのほとんどが中国の公式データの信憑性を疑っていた」と指摘した。
「(何人かの学者は)中国の公式データは誰も信用していない、中国のGDPの値も、中国のGDP成長率も、どちらも信用できない数字だ」と言った。
「私も学者たちから、中国のGDPデータは非常に信用できず、政治的なデータに過ぎないと言われた。
中国の公式データの信頼性は他の発展途上国よりも悪く、中国のデータはロシアやパキスタンの比ではないと言う学者さえいる」
(後略)※『CSIS』は「Centre for Strategic and International Studies」の略。日本語では「戦略国際問題研究所」。
このように、一級のシンクタンクの学者であっても中国の公表する経済データは信用できない、とおっしゃるのです。公表されるデータは政治的なものである、という指摘はまさに中国という国の本質を突いています。
政治的に恥になるようなことは公表しないのです。ですから、全く信用できません。
また、「そのデータの信頼性は発展途上国並」という指摘は注目に値するでしょう。
『CSIS』のダニエル・H・ローゼン上級研究員は、「中国の経済成長は停滞し、一部の産業ではマイナス成長にさえなっている。もはや中国経済が拡大すると仮定して投資を続けることはできない。これまではそれでうまくいっていたかもしれないが、これからは企業はもうそんなことはできないだろう」と述べています。
世界第2位の経済大国といわれる中国はウソばかりついています。このような国に投資するでしょうか?
(吉田ハンチング@dcp)