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中国「GDP成長率」がガタッと崩れるかもというお話

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中国はこれまで高いGDP成長率を保ってきましたし、景気減速も歯止めがかかり2019年も6.4-6.5%を達成するのではという予測があります。しかし、2019年半期までの実質GDP成長率を見ると、このままだとよろしくないのでは……という推測が可能です。

中国経済の成長は消費主導型に変化してきた

以下は中国の実質GDP成長率(前年比:前の年より何パーセント成長したか)の推移で、「純輸出」「総資本形成」「最終消費」という3つの要素(全然覚えなくていいです)が成長率何パーセントに寄与しているのかを示しています。

⇒データ出典・引用元:『経済産業省』「第3章 急速に変化する中国経済」
https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2018/2018honbun/i2310000.html
※2018年、2019年については筆者が直近のデータより計算して入力・グラフ化

英語版の統計では「純輸出」は「Net Export(純輸出)」、「総資本形成」は「Investment(投資)」、「最終消費」は「Consumption(消費)」とまとめられたりしますが、この推移を見ると中国のGDP成長を支えているのは、2008年のリーマンショックが起こる前までは「投資」、リーマンショックが起こった後は「消費」であることが分かります。

つまり中国の経済成長は「消費」が主導するものに変化してきているわけです。また興味深いのは、中国経済は大量の輸出によって経済を成長させてきたと思いがちですが、実はリーマンショック以降は純輸出はそれほどGDP成長率に寄与していない点です。

それどころか、リーマンショック翌年の2009年には純輸出が大幅なマイナスに転落し、2010年、2011年も赤字でした。つまり、GDP成長率の足を引っ張ったわけです。このマイナス分は「投資」で補い、2009年にはGDP成長率9.4%を達成しています。

「純輸出」がそれほど頼りになるのか?

ここからが本題です。2019年には、半期が終了した段階で6.4-6.5%のGDP成長率を達成するのではないかといわれています。ただ、この内訳を推計してみると、

・純輸出:1.5%
・投資:0.8%
・消費:4.2%

となりそうです。問題は「純輸出」が6.5%のうち1.5%、23.0%も占めている点です。合衆国との対立、また輸出品目を作るための工場が海外へと移転を進めている点など、純輸出がこの先拡大するとは考えがたい状況です。

直近5年だけ見ても、純輸出は、

2014年:0.3%
2015年:-0.1%
2016年:-0.6%
2017年:0.6%
2018年:-0.6%

と推移しています。1.5%を達成したのはリーマンショック前の2007年のことで、それ以降はありません。ですから純輸出がふるわない場合には、例えば前年2018年のように「-0.6%」になってしまったら、「投資」と「消費」が予定どおりだったとしても中国のGDP成長率はガタッと崩れ、6%どころか5%を割る可能性が出てきます。

もちろんリーマンショック時のように投資で埋め合わせられる可能性はありますが、皆さんもご存じのようにそれもなかなか難しいのが中国の現状です。

「そもそも中国のGDP統計は信用できない」という話はありますが、しかし外部に現れた数字から推計するだけでも、中国経済は危ない感じになってきているぞということが察せられるのではないでしょうか。

(柏ケミカル@dcp)

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