韓国にとって最大の貿易相手国は中国です。しかし、韓国企業の中国市場におけるシェアは低下し続けているという指摘が出ています。
2021年韓国は中国との貿易で2.9兆円もうけた
中国への製品輸出によって韓国は最大の利益を得ています。2021年対中国貿易でどれくらい利益を得たのかを見てみましょう。
輸出「1,629億2,000万ドル」で、輸入「1,386億2,200万ドル」ですから、貿易収支は「242億9,800万ドル」(約2兆8,966億円)。
2021年、韓国は中国との輸出入で約2.9兆円稼いだのです。
韓国のシェアは1位ではなくなり……
2022年03月16日、あの『全国経済人連合会』は対中国貿易で韓国のシェアは低下しているというリポートを出しました。
2013~2019年7年連続中国輸入市場シェア1位*を記録した韓国の地位が米国の対中国半導体技術・装備輸出制限による中国の台湾産半導体輸入増加、アセアン6カ国(マレーシア、タイ、インドネシア、シンガポール、ベトナム、フィリピン)の躍進、中国の部品・素材自給化政策による汎用素材中心韓国の対中国部品・素材輸出減少などで揺れている。
*韓国は2013年から2019年まで中国輸入市場シェア1位を記録したが、2020年と2021年台湾に続きシェア2位にランクダウン
中国の20大輸入国(2015年基準で金額の多い順)は以下のとおりですが、このうち韓国の下落幅が最も大きいというのです。
台湾
アメリカ合衆国
日本
ドイ
オーストラリア
マレーシア
ブラジル
タイ
ロシア
サウジアラビア
シンガポール
フランス
ベトナム
インドネシア
フィリピン
イギリス
チリ
カナダ
イタリア
韓国のシェアは「2012~2016年:9.8%」で、「2017~2021年:8.8%」と「1.0%下落」しました。
他の主要国と比較すると以下のようになります。
半導体でライバルと目している台湾は同じ期間で0.8%増加、ASEAN6カ国は2.5%もシェアを伸ばしています。
韓国の「半導体頼み」が明らかになっている!
全品目でいえば韓国のシェア低下は1.0%で済むのですが、以下のデータを見ると事態はさらに深刻です。同じく「2012~2016年」「2017~2021年」の比較です。
全品目:-1.0%
半導体メモリーを除く:-2.0%
部品素材:-5.0%
10代の消費財:-1.2%
つまり、中国への輸出が半導体頼みになってきているということを示しています。
半導体では台湾が大きくシェアを伸ばしていますので、中国輸入市場における韓国の地位は低下したというわけです。
また、中国が自国内で生産できる品目を増やしているので、韓国製の同様の品目は購入しなくなっているのです。半導体以外の韓国製品は、スマートフォンや自動車と同じようにシェアを低下させていくと考えられるのです。
しごく当然の話ですが、韓国は自国でしか製造できないものを探さなければ、この先中国でのシェアはますます低下すると予測できます。中国は世界第2位の輸入市場ですから、この地位低下は韓国にとって大きな影響を与えるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)