08月13日、アメリカ合衆国トランプ大統領が「中国政府が香港に向けて軍を動かしている」とtweetしました。
Our Intelligence has informed us that the Chinese Government is moving troops to the Border with Hong Kong. Everyone should be calm and safe!
我々の情報機関が、中国政府が軍隊を香港との境界線へ移動させていると報告している。落ち着いて安全を確保すべきだ!
⇒引用元:Twitter『Donald J.Trump』2019年8月13日-10:17
https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1161325870516264961
追記
中国が合衆国海軍の艦船2隻の香港寄港を拒否していたことも明らかになりました。8月に寄港要請した輸送揚陸艦「グリーン・ベイ」、9月に寄港要請したミサイル巡洋艦「レイク・エリー」共に拒否されたとのこと。
⇒参考・出展:『REUTERS(英語版)』「China denies Hong Kong port visit for U.S. Navy ships amid tensions」
https://www.reuters.com/article/us-hongkong-protests-usa-navy/china-denies-hong-kong-port-visit-for-u-s-navy-ships-amid-tensions-idUSKCN1V31Z3?il=0
香港でのデモが止まず、そのため中国共産党政府がいつ軍隊を鎮圧に投入するのか、その「Xデイ」が取りざたされています。もしここで、中国人民解放軍の投入という最悪の選択がなされた場合、香港の自由は圧殺されるでしょうが、合衆国はじめ世界中から中国への非難が巻き起こることはいうまでもありません。
それでも中国共産党がその決断をした場合には、合衆国が金融制裁に踏み切る可能性があります。また、EUからの離脱を行うイギリスがそれに続く可能性は低くないでしょう。なにせイギリスはかつての租借主として香港に対して少なからず責任を負う立場です。
その場合、中国は自由貿易世界への窓であった香港を完全に失うことになるでしょう。現在中国は、合衆国の株式市場、債券市場から閉め出されつつあり、中国企業の社債発行、上場など金融における資金流入は香港頼みです。
香港の「中国でない」という立場が、特権を保持する理由となっているのです。それがもし、合衆国から「本土と同じく自由のない中国」と見なされればその特権は剥奪されるでしょう※。イギリス(金融センター・ロンドン)が合衆国に追随すれば、資金流入が遮断され、中国は致命的な打撃を被ることになります。
金融センターとしての香港は、今やどちらへ転ぶのかギリギリの状況にあるといえるのです。
※
合衆国ではそのための法案がすでに議論されています。詳細は以下の記事をご覧くださいませ。
⇒参照:『Money1』「『香港人権・民主主義法』とは?」
https://money1.jp/?p=9229
(柏ケミカル@dcp)