2023年08月31日の中国外交部による定例記者ブリーフィングで、日本の『NHK』記者が、福島処理水の放流問題について直球をぶつけました。
「そもそも中国は日本と科学的な議論をするつもりはあるのか?」です。
『共同通信』の記者の質問に対する答えと併せて、以下に以下にQ&Aを引用します。
『NHK』(日本放送協会)記者:
日本が「核処理水」(原文ママ)の海洋放出を開始して1週間が経過したが、日本政府は中国側に対し、専門家レベルで科学的事実に基づく議論を行うよう求めている。中国はそのような議論をするつもりはあるのか? しないのであれば、その理由は?
汪文斌:
中国側はこれまでずっと、二国間および多国間の交流において、科学的事実に基づく中国専門分野の見解と懸念を繰り返し日本側に表明してきた。中国とロシアはこれまでに、日本の福島原子力発電所の汚染水排出計画を疑問視する共同技術質問書を日本側に3回提出した。
日本側は誠意ある対応をせず、私たちの懸念に応えようとしないだけでなく、正当な懸念を表明した隣国に対して根拠のない非難を行い、最終的には原子力汚染水の海洋放出を強行した。
それは問題解決に向けた正しい態度やアプローチではない。
日本側が本当に真摯に近隣諸国の懸念に対応するのであれば、直ちに海洋排出を停止し、近隣諸国を含む関係者とあらゆる関連問題について十分に意思疎通を図り、近隣諸国や国際社会の懸念に対処すべきであることを強調したい。
『共同通信』記者:
中国が「処理水」排出問題で日本との積極的な意思疎通を重視しているかどうか確認したい。汪文斌:
私は中国の立場を述べただけだ。 もし日本側がこの問題に対して本当に誠意があり、責任ある国の役割を果たしたいのであれば、ただちに排水を止めるべきだ。
科学的な議論をする気があるのか?という質問には、中国とロシアは日本に対して「3回も」質問書を提出したと述べるばかりで、まともな回答になっていません。
つまり専門家による議論をするつもりはないのです。なぜなら、中国の主張が非科学的なものだと世界にばれてしまうからです。
また「日本との積極的な意思疎通を重視しているのか?」という質問についても、「放流を直ちにやめろ」というだけで、積極的な意思疎通などする気もない態度です。
日本は、このような態度の国に対して「話し合う姿勢」など無駄だということを理解すべきです。
(吉田ハンチング@dcp)