最初にお断りしておきます。「亡命」についてはまだ公的には認められていない話です。
日本のネット上でもほとんど見かけませんが、アメリカ合衆国と中国では中国共産党『国家安全部』董経維副部長が合衆国に亡命したのではないか、という話はヒートアップしています。もし仮に事実だったとしたら大変なことになるからです。
「国家安全部」というのは、簡単にいえば情報機関でスパイの総元締めです。同部の副部長なら膨大な機密情報にアクセスできるはずで、その人が合衆国に亡命するとなると、合衆国情報機関は宝の山を手に入れたようなものです。中国共産党からすればたまったものではないはず。
先にぽつぽつと、合衆国は大物情報ソースを入手したというウワサが流れていたのですが、これが董副部長のことを指していたのかもしれません。
それはともかく、複数のオンラインメディアでこの亡命の情報が出ていますが、以下にその一つを挙げてみます(くれぐれもまだ公式に認知された情報ではないことにご注意ください)
↑『RedState』では亡命した中国共産党の要人が諜報機関のTopと判明と書いています
以下に『RedState』の記事の一部を以下に引用します。
現在私たちは、国防情報局(Defense Intelligence Agency:略称「DIA」)に数カ月に渡って協力している中国共産党からの亡命者の名前と、彼の政府内での立場をすでに知っています。
(中略)
『RedState』の情報筋は、亡命者が董経維であり、彼が中国での防諜活動を担当していたこと、そして02月中旬にカリフォルニアの大学で学んでいる娘を訪ねるために合衆国に飛んだことを確認した。
董がカリフォルニアに上陸したとき、彼は『DIA』の役人に連絡し、亡命計画と持参した計画について彼らに話した。その後、その後、DIAの保護下に入るまでの約2週間は董は「身を隠していた」という。
(後略)⇒参照・引用元:『RedState』「BREAKING: Chinese Defector’s Identity Confirmed, Was Top Counterintelligence Official」
驚くべきことに、2021年03月にアラスカで開催された米中サミットで、董副部長の身柄引き渡しが中国側から要求されましたが、アントニー・ブリンケン国務長官が拒否したというのです。
興味深いのは、そのときブリンケン国務長官は董副部長が確保されていることを知らなかったとのこと。報告書が上がっていなかったのか、董副部長の亡命がブリンケン国務長官にまで秘匿されていたのか、それとも何か情報伝達に齟齬(そご)があったのかもしれません。
次の情報も驚くべきものです。
(前略)
(董は)合衆国の大学に通う中国人学生の少なくとも3分の1はPLA(中国人民解放軍:筆者注)資産または「千人計画」の一部であり、学生の多くはここで仮名を使っていると語った。仮名を使用する理由の1つは、これらの学生の多くが高位の軍や党の指導者の子供であるからだ。
(後略)
『RedState』には董副部長が『DIA』に渡した情報の内容というが掲載されていますが、これがすごいものです。本当なら中国共産党は大打撃を受けるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)