2024年03月28日、中国第2位の不動産ディベロッパーといわれる『万科』(VANKE)が2023年の決算を発表しました。
以下はその公示データから切り出したものです。
総売上:4,657億3,907万6,702.23元(-7.56%)
営業利益:292億5,170万2,064.41元(-43.78%)
利益合計:298億542万8,126.44元(-43.13%)
上場会社株主に帰属する当期純利益:121億6,268万4,368.86元(-46.39%)
特別損益控除後の上場会社株主に帰属する当期純利益:97億9,384万1,193.09(-50.62%)
営業活動によるキャッシュ・フロー:39億1,232万3,920.11元(-42.24%)
1株当たり利益:1.03元(-47.25%)
希薄化後1株当たり利益:1.03元(-47.25%)
純資産利益率(調整後):4.85%
純資産利益率(加重平均):4.91%※「万科企业股份有限公司 2023 年度报告摘要」より引用
中国企業なので、まず「この決算発表は本当ですか?」――です。一応、営業利益は赤字にはなっていません。
しかしながら営業利益は対前年同期比で「-43.8%」、当期純利益は「-46.4%」と激減です。
『万科』の株価は急激に下がってきました。以下をご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
2024年03月29日10:52時点でわずか「5.42香港ドル」です。
これを、ローソク足1本が1カ月の値動きを示す「月足」にして時間軸を引くと、もっと面白いことになります。
上場した際の値も割って、ずんずん下落しているのです。
先にご紹介したとおり、なぜか『万科』には「支援してやれ」と中国政府からの指示が出ているようですが、果たしてこれを救うことなどできるのでしょうか。そもそも業績は本当に黒字なのでしょうか。
ちなみに、中国最大の不動産デベロッパーとされる『碧桂園』(Country Garden:カントリー・ガーデン)は、2023年の決算発表を延期しました。「会計上の適切な判断をするために、もっと情報を集める必要がある」そうです。
(吉田ハンチング@dcp)