2024年12月03日、韓国で尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が非常戒厳を宣布しましが、6時間ほどで解除されました。
「韓国の成熟した民主主義」「日本も韓国の民主主義をうらやんでいる」などと誇っていましたが、なんのことはない尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が国会の議決を認めたから解除されたのであって、これは尹大統領が韓国憲法に定められた「法の規定を守った」ことを示しています。
もし、これまでの「朴正煕(パク・チョンヒ)さんのクーデター」「全斗煥(チョン・ドファン)のクーデター」の例に倣うなら、国会で議決されたからといって戒厳令の解除など行わなかったでしょう。そもそも国会に議員が参集するのを許さなかったはすです。
一事は「K-民主主義」なる言葉もメディアで散見されたのですが、すっかり見なくなりました。
――ですが、今度は「C-民主主義」です。
「C」はもちろん「China」のCです。
『Radio Free Asia』が中国と台湾の舌戦を紹介していまでの、以下に記事の一部を引用してみます。
(前略)
中国の 全国人民代表大会(全人代) の開幕を控え、中国 遼寧省台湾同胞聯誼会(台連会) の会長である 周琪氏が記者団の取材に応じた。周氏は、
「台湾の若者を対象とした活動を企画し、彼らを招待することで“中国式民主”とは何かを理解してもらいたい」
と述べた。
中国メディアの報道によると、周氏は「両岸の文化交流は常に活発だ」と強調し、現在は『民進党』政権による妨害があるものの、両岸の交流という大きな流れは変わらないと主張した。
さらに、台湾に対する優遇政策を一層推進し、台湾人が中国で 「より強い参加感と獲得感」 を得られるようにすべきだと訴えた。
しかし、この発言に対し 台湾の『大陸委員会』(陸委会) は強く反発した。
中央通信社(CNA)の報道によると、陸委会は03月05日(火)に書面声明を発表し、
「世界に“中国式民主”などというものは存在せず、あるのは中国共産党の一党独裁だけだ」
と指摘。
「台湾の人々はこの事実をよく理解している」と述べた。
また、周琪氏について「台湾籍を持たず、台湾で生まれ育ったわけでもないため、彼の発言は単なる宣伝に過ぎない」と批判した。
(後略)
台湾の若者との交流を活溌にして「“中国式民主”とは何かを理解してもらいたい」と述べた。
「中国式民主主義」ですから、これぞ「C-民主主義」です。
これに対して、台湾の『大陸委員会』は、「そんなものはねーよ!」と一蹴。
「あるのは独裁だけじゃねーか」としました。
まったくそのとおりです。中国との交流といいますが、台湾の若者を中国本土に派遣したりすべきではありません。
Money1でもご紹介したとおり、台湾人が中国本土で多数失踪しているのです。後になって「中国当局に勾留されていた」と判明する場合もありますが、全く行方不明というのも珍しくないのです。
理由もいわず、恣意的に旅行者を拘束・監禁するような国が民主主義なわけがないでしょう。中国は、どれほどよくいっても(インチキな)「民主集中制」の国家であって、そこには「自由」などかけらもなく、法の上に中国共産党と習近平さんが鎮座する体制なのです。
(吉田ハンチング@dcp)