中国語の動画SNSで「假如战争被打响(もし戦争が始まったら)」という曲の替え歌※が急速に拡散し、注目を集めています。
※元ネタ(原曲)は愛国軍歌。
各種バリエーションはあるのですが、基本的な歌詞は以下のようなものです。
假如战争被打响
我一定选择扛起枪
我会第一时间看守机场
绝不让贪官们逃亡
打完贪官城管上
砖家教兽也打光
打得大白懂得
啥叫救S扶伤
民族复兴才能希望もし戦争が勃発したなら
私は必ず銃を担ぎ上げることを選ぶ
真っ先に空港を見張り
汚職官僚たちの逃亡を絶対に許さない
汚職官僚を叩き終えたら、都市管理官(城管)を叩く
偽りの専門家や御用学者もすべて叩き潰す
防疫作業員(大白)を叩き
「何が救護活動か」を思い知らせる
民族の復興にようやく希望が生まれる
補足説明をすると、
「贪官」=腐敗官僚
「城管」=都市管理官(公権力を使って市民を取り締まる存在として中国国内で非常に評判が悪いです)
「砖家叫兽」=「砖家(レンガ専門家=偽専門家)」+「叫兽(ほえる獣=皮肉を込めた教授の蔑称)」
「大白」=防護服を着た防疫要員(コロナ期に暴力的に市民を取り締まった象徴)
――です。
↑コロナ禍の最中には日本のニュースでも流れた、防疫に当たる防護服を着込んだ皆さん。「大白」です。
腐敗官僚を倒し、都市管理官を見張り、偽の専門家や御用教授を重点的に監視する――要するに現在の支配層、インテリどもをぶっ倒せ――というわけですから、何やら文化大革命みたいな歌です。
「造反有理(反乱に理あり)再び」みたいで、このような歌がネット上で流行するというのは、現在の中国人がいかに追い詰められているのかを象徴しているのではないでしょうか。
彼らは現在の社会を転覆する革命を欲しているように見えます。
(吉田ハンチング@dcp)