韓国・対米輸出減少「-12%」。自動車の対米輸出も「-3.5%」これで半導体がコケると……。対中国は累計「-88億ドル」貿易赤字

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2025年09月1日、韓国の産業通商資源部が「08月の輸出入動向」のデータを公表しました。

アメリカ合衆国との関税交渉がギリギリで妥結して、結局2025年08月の輸出がどうなったのかを見てみましょう。

韓国は輸出が大きく、貿易収支が大きく黒字でないと経常収支が黒字にならず、国が傾きます。また、韓国にとっての輸出市場は合衆国と中国ですが、主力輸出品目の一つである自動車は合衆国に大きく依存しています。

合衆国でクルマが売れなくなると、韓国の自動車企業は「おしまい」です。

2025年08月
輸出:583億9,900万ドル1.3%
輸入:518億8,500万ドル-4.0%
貿易収支(輸出 – 輸入):65億1,400万ドル

2025年01~08月累計
輸出:4,539億6,800万ドル0.9%
輸入:4,130億ドル-1.6%
貿易収支(輸出 – 輸入):409億6,800万ドル

( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 関税庁』公式サイト「2025年08月の輸出入状況」

08月単月では「65.1億ドル」の貿易黒字です。輸出は対前年同期比で「+1.3%」と増加しています。

輸入が「-4.0%」と減少したこともあって、貿易収支は前年08月の「36億8,800万ドル」から81.5%も大幅に増加しました。

上掲は輸出金額の推移、右は対前年同期比の輸出金額の増減の推移です。ご注目いただきたいのは、対前年同期比の増加幅が漸減してきていることです。

まだもちこたえていますが、これが伸びなくなってマイナスに転じると困るのです。

韓国が15大輸出品目とするアイテムの08月の輸出状況を見てみましょう。以下です。

区分 半導体 ディスプレー 無線通信機器 コンピューター 自動車 自動車部品 一般機械 船舶
輸出額 151.0 16.5 15.6 12.0 55.0 16.7 34.5 31.4
増減率 +27.1 △9.2 △14.1 △18.2 +8.6 △8.9 △10.4 +11.8
歴代順位 1位 1位
区分 石油製品 石油化学 バイオヘルス 家電 繊維 鉄鋼 二次電池 全体
輸出額 41.7 33.8 11.3 5.4 6.9 23.7 4.9 584.0
増減率 △4.7 △18.7 △11.7 △11.8 △12.6 △15.4 △31.3 +1.3
歴代順位 1位

対前年同期比でプラスになっているのは、

半導体
自動車
船舶

――だけです。

問題の対米輸出ですが、以下のようになっています。

(対合衆国輸出:△12.0%

関税例外品目である
❶半導体(データセンター向け需要堅調)
❷石油製品(夏季の航空燃料需要増加)
の輸出は増加したが、

❸自動車・一般機械・自動車部品など主要輸出品目の減少により、前年同期比では減少。

対合衆国輸出額/増減率(億ドル):
(2024年08月)99.4(+10.9%) ⇒ (2025年08月)87.4(△12.0%

08月1日~25日の輸出額/増減率(億ドル):
半導体:8.1(+56.8%
石油製品:3.9(+18.3%)
自動車:15.8(△3.5%
自動車部品:4.4(△14.4%

韓国にとって非常に重要な合衆国市場への輸出は全体で-12.0%の減少で、これで済んだのは、半導体が「56.8%」も増加したからです。

自動車の対米輸出は「3.5%」の減少となりました。

ちなみに対EU輸出でも「08月:58億1,400万ドル」で対前年同期比「-9.2%」で減少しています。

対中国貿易は、

2025年08月
輸出:110億1,100万ドル-2.9%
輸入:115億6,800万ドル0.7%
貿易収支:-5億5,700万ドル

――で赤字です。

対中国貿易での貿易収支の推移は以下のようになります。

2025年02月は薄い黒字になりましたが、他の月は全て赤字です。

01~08月累計で対中国貿易は「88億3,400万ドル」の貿易赤字となりました。

(吉田ハンチング@dcp)

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