韓国・国民年金との為替スワップを1年延長「650億ドル規模」維持 ⇒ ウォン安阻止に必死。

広告
おススメ記事

2025年12月15日、『韓国銀行』は『国民年金公団』との為替通貨スワップを上限650億ドルで延長することに決定しました。

以下は『韓国銀行』が出したプレスリリースの全文和訳です。

件名:外為当局、国民年金と650億ドル限度の外国為替スワップ取引を2026年末まで延長することで合意

□外為当局(『韓国銀行』、企画財政部)は、『国民年金公団』(以下「国民年金」)と、650億ドル限度の外国為替スワップ(FXスワップ)取引を2026年末まで延長することで合意した。

100億ドル(2022年09月23日)⇒ 350億ドル(2023年04月13日)⇒ 500億ドル(2024年06月21日)⇒ 650億ドル(2024年12月19日)

□外為当局は、外国為替スワップ取引が、外国為替市場が不安定な際に国民年金の現物為替の買い需要を吸収することができ、外国為替市場の安定に寄与するものと期待している。

スワップ取引期間中は、外国為替保有額が取引金額分だけ減少するが、満期時には資金が全額還元されるため、外国為替保有額の減少は一時的なものにとどまる。

ㅇ国民年金も、ドルウォン為替レートが急騰した場合、外国為替スワップを通じた海外資産の為替ヘッジは、海外投資に伴う為替変動リスクを緩和し、基金の収益に資するとの判断を示している。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「[보도참고자료] 외환당국, 국민연금과 650억달러 한도의 외환스왑 거래를 2026년말까지 연장하기로 합의」

予定されていたことですが、1年間の延長が決まりました。

上掲のとおり、投資のクジラである『国民年金公団』に市場での「ウォン売り・ドル買い」を行わせないための仕組みで、平たくいえば「ウォン安を進行をさせない」ための措置です。

韓国の『国民年金公団』(NPS)は保健福祉部の2025年12月3日付けプレスリリースでは「2025年9月末時点で、NPSのAUM(Assets Under Managementの略:運用資産残高)は約1,361兆ウォン、2024年末から148.4兆ウォン増加」と明記しています。1,361兆ウォンは約0.93兆ドルです。

日本の『GPIF』は「約1.6兆ドル」、ノルウェーの『Government Pension Fund Global』は約1.5兆ドルですから、実は韓国のNPSは世界でも上から数えた方が早い規模なのです。

ウォン ⇒ ドル換算は2025年12月15日の「1ドル=約1,460~1,470ウォン」で行いました。

『国民年金公団』がウォンを『韓国銀行』に渡し、『韓国銀行』はそれと等価のドルを『国民年金公団』に提供。こうしてウォン売りを防ぐのです。

2022年09月23日に上限「100億ドル」で始まったのですが、とうとう「650億ドル」まできました。

いかにウォン安阻止のために必死なのかが分かります。

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました