2025年07月03日、『韓国銀行』が「2025年06月の外貨準備高」のデータを公表しました。
以下をご覧ください。
2025年06月
外貨準備高:4,102億ドル(約59兆32億円)※
前月比:+56億ドル<<内訳>>
⇒Securities:3,585億ドル(約51兆5,666億円)
(証券類)
前月比:-15億ドル⇒Deposits:265億ドル(約3兆8,118億円)
(現預金)
前月比:+69億ドル⇒SDRs:159億ドル(約2兆2,871億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:+2億ドル⇒IMF position:45億ドル(約6,473億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:増減なし⇒Gold:48億ドル(約6,904億円)
(金)
前月比:増減なし※円換算は2025年07月03日「1ドル=143.84円」のレートで算出
外貨準備高の心理的マジノ線は「4,000億ドル」などといわれます。誰が言い出したのか分かりませんが、4,000億ドルを切る寸前まできたのですが、当月は「4,102億ドル」となり、前月比で56億ドル増加しています。
当月の注目は現金たるDeposits(預金)が「69億ドル」増加している点です。
当月の外貨準備高の増加について、『韓国銀行』は以下のように説明しています。
○ ドル安に伴うその他通貨建て外貨資産のドル換算額の増加、および運用収益の増加などが寄与
※6月中のドル指数(DXY)は約1.9%下落⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2025년 6월말 외환보유액」
ドル安によって、その他の外貨資産がドル換算して増えたから、また運用資産が増えたから――としています。
ドルの強弱を示す「DXY」を見ると、以下のようになります(チャートは『Investing.com』より引用:月足)。
↑DXYのチャート(2025年07月04日20:31現在)
上掲はローソク足1本が1カ月の値動きを示す「月足」ですが、2025年06月は確かに陰線で、始値から終値まで約2.5%下落しています(ドル安が進行)。
ただし、韓国の外貨準備資産の多くの部分がドル建てであることが分かっています。確かにドル安が進行しましたが、それで現金たるDeposits(預金)が69億ドルも増えた――という説明になるでしょうか。
2022年01月から2025年06月までの外貨準備高の推移をグラフにすると以下のようになります。
金や『IMF』のリザーブポジションを含めた全体では当月は「対前月比:56億ドル」の増加です。
もう何度っていいますが、韓国は外貨準備を積めなくなっており、これに匹敵する増加額は、2023年01月に記録した「対前月比:+68億ドル」までさかのぼらないとありません。
当月は、久しぶりに「本当に?」といいたくなる結果でした。
(吉田ハンチング@dcp)