Money1では韓国通貨「ウォン」の高安トレンドに注目しています。2020年04月03日(金)の時点でおよそ「1ドル=1,236ウォン」と、これまでにないレベルまでウォン安が進行してます。
上掲はローソク足1本が1日の値動きを示す「日足」で見たドルウォンチャートです。03月には一時「1ドル=1,300ウォン」寸前までいきましたが、やっとこさ戻した格好です。
チャートをローソク足1本が1カ間の値動きを示す「月足」で見ると以下のようになります。
月足で見ると、このウォン安進行は実は2018年04月から始まっていることが分かります。2018年04月の月足の実体線でおよそ「1ドル=1,060ウォン」が底。そして直近天井圏は2016年02月の同じく実体線でおよそ「1ドル=1,238ウォン」。現在およそ「1ドル=1,236ウォン」ですからあと2ウォンまで来ています。どうもこの辺りに水平線が引けそうです。さらにウォン安が進行するなら、この水平線を実体線で突破するでしょう。
また、現在のドルウォンの水準が非常に危ういところまで来ているというのは、以下を見るとお分かりいただけるのではないでしょうか。月足のまま時間軸をずっと引いてみたチャートです。
04月03日現在のおよそ「1ドル=1,236ウォン」は、2008-2009年の韓国通貨危機以来、(ローソク足の実体線では)2回しか到達したことがないウォン安水準なのです。
もちろん04月のローソク足はまだ04月0日までの結果ですから、これからウォン高方向へ戻せば、セーフかもしれません。ただ「四月危機」がささやかれ、これからさらなる実体経済の悪化が明らかになるはずですから、どこまで戻せるのかは分かりません。
ちなみに、先におよそ「1ドル=1,238ウォン」を実体線で確定させた2016年のこの時期。韓国は2015年1月から2016年7月まで19カ月連続の(前月比)輸出減少という事態のただ中にありました。ウォン安が進行しようが輸出が伸びないという、輸出依存型の韓国経済にとっては大変に危険なときだったのです。
今回はどのようなことになるのか、注視する必要があるでしょう。
(柏ケミカル@dcp)