04月末が迫り、韓国を襲う「四月危機」も本格化しています。韓国企業はお金が回らない状況をなんとかしないといけないわけですが、現金確保が最優先です。
韓国企業が資金難に陥っている証明ともいえるデータが、韓国メディア『中央日報』の記事に出ました。
「社債の発行額」です。
社債は企業が「資金を調達するため」に発行するものですが、要は借金の手段の一つです。基本的には、これを購入してくれた人には定期的に利子を支払い、最後には元本を返却する(償還)という建付(たてつけ)になっています。
『中央日報』の記事から以下にデータを引用します。
<<2020年社債発行額>>
01月 6兆8,052億ウォン
02月 12兆3,375億ウォン
03月 5兆551億ウォン
04月 1兆9,517億ウォン
2020年02月には「12兆3,375億ウォン」と巨額に達しています。2019年02月の「6兆2,808億ウォン」と比較して約2倍です。
新型コロナウイルス騒動で、韓国企業が資金調達に走ったためです。
ところが、韓国企業の現金確保が本格化した03月は「5兆551億ウォン」。これは2019年03月「7兆2,837億ウォン」と比較して急減です。
さらに04月の「1兆9,517億ウォン」は、2019年04月「9兆7,842億ウォン」のほぼ1/5です(ただしまだ途中集計/04月21日時点)。
なぜ、新型コロナウイルス騒動でお金がないというのに社債の発行額が減るのかというと、「発行できないから」です。
以下に同記事から一部を引用します。
現金調達の難しさは、企業規模を問わない。
ハンファグループの系列会社である『ハンファソリューション』は13日、2,100億ウォンの社債発行に乗り出したが需要予測で買い注文は800億ウォンにとどまった。
現金確保に赤信号が灯った企業の動きは続くと思われる。
⇒参照・引用元:『中央日報』「コロナ恐怖に企業の現金確保戦争突入…2月発行の社債の2倍に増えた」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
つまり「発行しても買ってくれない」から「発行できない」のです。
社債発行は企業にとってはお金を入手するためのいい方法なのですが、現在韓国の企業は、事実上これが発行できない状況となっています(アンカーが付けたタイトルの「誰も買わない」は言い過ぎです。恐らく需要予測が0になることはないので)。
お金がないのは首もないのと同じ
です。大手から零細まで、韓国の企業は「現金確保」のために狂奔しています。社債がだめなら他の手を見つけなければなりません。このような状況の中、
現代自動車は来月3,000億ウォン規模の社債発行に乗り出す計画だ。現代車の社債発行は3年ぶりだ。
という動きもあります(同記事より引用)。さて、この『現代自動車』の社債発行はうまくいくでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)